米国のポンペオ国務長官は14日、「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は非核化を終える時の緊急性を知り、これを迅速に履行しなければならないということを理解していると信じる」と話した。ポンペオ長官はソウルの外交部庁舎で、カン・ギョンファ外交部長官、日本の河野太郎外相との韓米日外相会談後に記者会見し「金委員長が完全な非核化を宣言したことは、北東アジアだけでなく全世界の平和と安定にとても重要だ」として、このように述べた。前日、韓国を訪れた彼は「トランプ大統領の初めての任期である2020年末までの2年6カ月内に主要な非核化が達成されることを願う」とし、「我々は我々がやり遂げることができるということに希望的だ」とも表明した。
ポンペオ長官のこのような発言は、米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩国務委員長がシンガポールでの首脳会談でトランプ大統領の任期中に非核化のための実質的措置をするということに共感したという意味と解釈される。特に「2年6カ月内の主要な非核化」という発言は、議論の多い「非核化の時間表」を具体的に提示したという点で意味が大きい。
実際、北朝鮮と米国の首脳会談前から多くの核の専門家たちは「北朝鮮の非核化には最短で2年かかるだろう」と予想していた。それに照らしてみれば、ポンペオ長官の発言はトランプ行政府が非核化の時間表問題に現実的にアプローチしていることを示すという点で肯定的だ。「年内の完全な非核化」または最初から「北朝鮮の核・大陸間弾道ミサイルの即刻廃棄」を要求する声はあるが、北朝鮮の非核化と米国の体制安全保証がかみ合わさって進まねばならないという点から、あまりに急いだ主張は妥当性に欠ける。
重要なのは現実性の欠けた当為的主張ではない。朝米間の信頼を基に段階的で明確な非核化のプロセスを進んでいくことがはるかに緊要だ。そうした点から「何の成果もない」というように朝米首脳会談をさげすんで非難するのは正しくない。