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機務司の67ページの戒厳文書だけが「2級秘密」とされた背景明らかにすべき

登録:2018-07-21 05:38 修正:2018-07-21 10:11
[法司委員会、事実上の『戒厳令文書聴聞会』] 
機務司令官、8ページの文書と共に67ページ文書も渡した 
公開してはならない機密内容あり 
秘密文書に指定したのではという疑念も 
参考資料にしてはあまりにも具体的 
特別捜査団、作成の背景と経緯の把握に焦点
文在寅大統領が昨年のろうそく集会当時、戒厳令の宣布を検討した国軍機務司令部に対する「独立捜査団」の構成を指示した今月10日、京畿道果川市機務司令部の入口で兵士たちが行き来している=果川/聯合ニュース

 国軍機務司令部が昨年初め、弾劾政局で、衛戍令・戒厳令を検討した67ページの新たな文書が20日に公開されたことで、同文書をめぐる捜査が新たな転機を迎えることになった。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の指示で先週構成された「機務司令部のセウォル号民間人査察疑惑・戦時戒厳及び合同捜査業務遂行案文書の疑惑に関する特別捜査団」(団長チョン・イクス空軍法務室長)は、まず同文書の作成の背景と経緯などを明らかにするのに捜査力を集中させるものとみられる。特に今回に公開された「対応計画の細部資料」という題名の67ページの文書には、これに先立って公開された8ページの「戦時戒厳及び合同捜査遂行案」文書とは異なり、「非常戒厳宣布文」や「戒厳布告文」、当時与党が過半数割れした国会の状況を考慮し、国会の戒厳表決を阻止する方法など、具体的な実行計画だと疑われる内容が盛り込まれている。

 機務司側は67ページの文書を作成した背景について、「8ページの文書の参考資料として作った。通常、報告書を作る際、指揮官が知りたがりそうな事案について、より詳しい内容を盛り込んだ参考資料を作って添付する。この二件の文書は昨年3月にハン・ミング国防部長官にも、今年3月にはソン・ヨンム長官にも報告した内容だ。絶対に戒厳の施行計画ではなく、戒厳令の手続きを検討した文書だ」と釈明した。

 しかし、特別捜査団は67ページの文書に先立ち、イ・チョルヒ共に民主党議員が公開した8ページの文書の参考資料にしては、あまりにも具体的に戒厳令施行策を検討している点に注目している。同文書が昨年、憲法裁判所の朴槿恵(パク・クネ)前大統領に対する弾劾審判の決定後、実際に施行を前提に戒厳令計画を検討したという疑惑を裏付けるような内容だからだ。

 8ページの文書が「秘密文書」指定されていなかったのに比べ、67ページの文書は「2級秘密」に指定された背景も明らかにしなければならない点だ。機務司令部が当時、何か公開してはならない秘密の内容があったため、文書を「秘密文書」にしたのではないかという疑念を抱かせる。

 さらに、67ページの文書はページごとに「2級秘密」印が押されているが、秘密文書として登録されていない。国防部の「軍事保安業務訓令」第23条(秘密の生産)によると、秘密文書の指定は、文書の作成者が秘密の等級や保護期間、保存期間、配布先などを分類して報告すると、指定権者が決裁するようになっている。こうして秘密に指定されれば、直ちに「受付用秘密管理記録簿」に登録しなければならず、配布先に秘密文書のコピーを送る際は、「発送秘密管理記録簿」に登録しなければならず、平時には「秘密履歴カード」で管理しなければならない。67ページの文書がなぜ登録されていなかったか、またその過程で違法や規定違反はなかったかなどは、今回の捜査で究明すべき事案だ。これについて、機務司令部側は「67ページの文書に合同参謀本部の戦時戒厳計画など、秘密事項が一部含まれている。そのため登録はしなかったものの、管理レベルで2級機密の印をつけて保存していた」と釈明した。

 先週構成された特別捜査団は、今週に入って機務司令部の戒厳文書作成に参加した実務者らを呼び、本格的な捜査を行っている。特捜団は同日に発表した資料を通じて、「該当文書作成TF参加者の名簿を入手し、召喚調査を開始したことで、作成の経緯や指示の経路などに関する意味のある陳述を確保した」とし、「現在多数の関連文書を検討しており、関係者の供述を通じて明らかになった追加資料を確保中」だと明らかにした。

パク・ビョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/854231.html韓国語原文入力:2018-07-20 22:27
訳H.J

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