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文大統領、米・日・ロ首脳と連続電話会談…非核化外交に“アクセル”

登録:2018-04-29 23:17 修正:2018-04-30 07:50
南北会談成果の具体化方案を協議 
朝米会談の成功につなげる意志 
安倍首相には「朝日間を橋渡し… 
金委員長、日本との対話意志表明」
文在寅大統領とロシアのプーチン大統領=資料写真//ハンギョレ新聞社

 南北の首脳が27日「朝鮮半島の平和と繁栄、統一に向けた板門店(パンムンジョム)宣言」を発表した以後、朝鮮半島の非核化をめぐる外交が再び急流に乗っている。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が28日のドナルド・トランプ米大統領との電話会談に続き、29日には日本の安倍晋三首相、ロシアのウラジミール・プーチン大統領と相次いで通話し、5月から息づまるように繰り広げられる首脳外交が駆け足を始めた。

 文大統領は、米国、日本、ロシア首脳との通話で、南北首脳会談の成果を説明し、これをいっそう具体化するための方案を協議した。トランプ大統領とは、南北首脳会談成功の動力を維持するために朝米首脳会談をできるだけ早く開くことが望ましいということに合意した。中国の習近平国家主席との通話は、習主席がインドのナレンドラ・モディ首相の訪中のために日程が合わず、後日行うことにした。

 文大統領は、安倍首相との通話で「金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長がいつでも日本と対話する用意があることを明らかにした」と伝えた。これに対し安倍首相は「日本も北朝鮮と対話する機会を用意するだろうし、必要なら文大統領に助けを乞う」と答え、文大統領は「朝日間の橋わたしに喜んで乗り出す」と話した。文大統領が北朝鮮と日本の間での韓国の役割に言及したということであり、注目される。文大統領と金委員長の間で過去の問題および朝日国交正常化などと関連して深い対話が交わされたことを暗示する部分だ。

 文大統領の足早な歩みには、南北首脳会談の成果を朝米首脳会談の成功につなげる意志が込められている。朝米首脳会談に先立ち、朝鮮半島の非核化と平和体制の定着に必要な周辺国の信頼と支持を確実にするための努力といえる。朝米首脳会談が5月に前倒しされる場合、南北首脳会談で触発された非核化議論が急速に進む可能性が大きい。文大統領としては、それ以前に非核化の方法論に対する朝米間の距離を縮めなければならないという課題を抱えている。

 文大統領は来月東京で李克強・中国首相に会う。2015年以来中断されていた韓・中・日首脳会談を再開する席だが、朝鮮半島の非核化問題が重く扱われると見られる。文大統領は李首相にも南北首脳の朝鮮半島非核化意志を説明し、支持を求めるものと予想される。特に、中国が停戦協定の一当事国であるという点で、南北首脳会談で合意した終戦宣言、平和協定に対しても話が交わされると見られる。

 朝米首脳会談を目前に控えて、韓米首脳会談が予定されている。トランプ大統領が金委員長に会う直前なので、朝米首脳会談の成功の可否を計ることができる席になりうる。両首脳はこの席で、完全な朝鮮半島の非核化を成し遂げるための戦略を最終調整するものと見られる。文大統領の運転と道案内がますます重要になっている。

ユ・ガンムン先任記者、ソン・ヨンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/842588.html韓国語原文入力:2018-04-29 20:24
訳J.S

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