政府が春の粒子状物質(PM2.5)の低減に向け、3~6月の4カ月間、老朽化した石炭火力発電所5基の稼動を中断することにした。また、PM2.5の排出が多い事業所などを対象に、4月まで集中的な取り締まりに乗り出す。
政府は28日、政府ソウル庁舎で李洛淵(イ・ナギョン)首相主宰で国政懸案点検調整会議を開き、このような内容を骨子とした「春のPM2.5の見通しおよび対策」を審議・確定した。政府は昨年、PM2.5の削減措置として、老朽化した石炭火力発電所5基を6月の1カ月間に限り稼動を中断したが、今年は中断期間を3~6月まで伸ばした。PM2.5を多く排出する3大核心現場である違法燃料使用の事業場や建設工事現場、違法焼却現場を、4月まで集中的に取り締まると共に、PM2.5を多く排出する貨物車やバス、塾の車両を対象に、特別取締りを行う予定だ。車種別の排出許容基準を超過した事実が摘発されたにもかかわらず、これを10日以内に改善しなければ、運行停止処分を受けたり罰金が課される。また、飛散粉塵(工事現場などで通気孔を経ず、大気中に直接排出されるほこり)の汚染度が高い道路では、清掃車両を集中的に運営することにした。
政府は、子どもや学生などPM2.5「敏感階層」の保護に向け、PM2.5の環境基準を3月まで米国・日本と同じレベルに強化し、学校教室のPM2.5管理基準も新設する方針だ。この他にも、高濃度のPM2.5を短期間に減らす「非常低減措置」として、ソウル車両2部制に参加する民間企業に交通誘発分担金の減軽▽京幾広域・市内バス内のマスク提供▽仁川(インチョン)埋立地に散水車運営の拡大などの対策を提示した。政府は、平昌(ピョンチャン)冬季パラリンピック期間(3月9~18日)にも非常低減措置が発令された場合は、公共・民間事業場を短縮運営する方針だ。