登録 : 2017.09.27 05:04 修正 : 2017.09.27 07:59

政府「PM2.5管理総合対策」を発表 
大気環境基準、来年から日米の水準に強化して適用 
2005年以前の老朽化したディーゼル車77%を2022年までに退出 
スクールバスをエコカーに転換、 
「PM2.5フリーゾーン」指定も 
7085億円の予算確保・規制対象業界の協力がカギ

6月の1カ月間稼動停止に入った老朽化した石炭火力発電所2基がある忠清南道保寧火力発電所//ハンギョレ新聞社
 工程率10%未満の石炭発電所9機のうち4機を液化天然ガス(LNG)発電所に転換する案や、老朽化したディーゼル車の77%を新政府の任期内に退出させる計画が推進される。首都圏事業場で排出される窒素酸化物(NOx)と硫黄酸化物(SOx)だけを対象とする排出総量制に、来年からは粒子状物質(PM2.5)も加えると共に、2019年には忠清圏と蔚山(ウルサン)・浦項(ポハン)など東南圏、全羅南道光陽圏に拡大する。PM2.5の大気環境基準も来年から米国と日本のレベルに強化される。

 政府は26日、政府ソウル庁舎で同日午前に閣議で確定された新政府「PM2.5管理総合対策」を発表した。今回の総合対策は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の大統領選挙の公約と国政課題の発表で、任期中に国内のPM2.5排出量の30%を削減することを目標に掲げて提示した対策を具体化し、実施日程を盛り込んだ新政権のPM2.5対策のロードマップに当たる。

 同日、発表を行ったアン・ビョンウク環境部次官は「韓国は中国など国外の影響に脆弱な地政学的特性に加え、様々な国内の排出源の管理に困難もあり、短期間内にPM2.5問題を解決するのは容易ではないのが事実」だとしたうえで、「対策の実効性を高めるため、来年上半期までは国民の健康を守るための短期対策を集中的に推進し、中長期的には国内排出量の削減と国際協力の強化など、根本的な問題の解決に向けた対策を推進していく」と述べた。

 大統領選挙の公約として掲げられた「工程率10%未満の火力発電所9機の原点再検討」は、今回の政府総合対策で4機を液化天然ガス(LNG)発電所に転換して建設する案を事業者と協議して推進し、残りの5機に現在、国内石炭火力発電所の中では最も最新防止設備を備えた仁川(インチョン)霊興(ヨンフン)火力発電所と同水準の排出許容基準を適用することにした。発電会社とLNG発電所への転換を協議している4機は、まだ工事入っておらず、許認可の手続きが進められている。道路のPM2.5排出の主犯とされるディーゼル車対策は、2005年以前に出庫された老朽化したディ―ゼル車286万台のうち221万台を早期廃車すると共に、運行制限を拡大するなど、2022年まで退出させることが主な内容だ。大統領選挙の公約で、忠清南道圏に限定した大気排出総量制の拡大は、今回の対策で東南圏と光陽圏をも含めて行われる。

 現在、1立方メートルに50マイクログラムであるPM2.5の24時間大気環境基準は、世界保健機関(WHO)の勧告基準には及ばないが、米国・日本と同じく1立方メートル当たり35マイクログラムに強化される。PM2.5による子どもたちへの影響を減らすため、スクールバスをエコカーに替えると共に、体育館がない全国の979の小中高校に2019年まで室内体育施設が設置される。

 総合対策にはこのほかに、稼動30年以上経った老朽化した石炭火力発電所の新政府任期内の廃止や老後した石炭火力発電所の春期(3~6月)稼動の一時中止、PM2.5を多量に排出する事業場の大気排出許容基準の強化、窒素酸化物排出賦課金制の導入、2018年から首都圏事業場を対象にしたPM2.5総量制の施行、エコカー普及の拡大、PM2.5問題の韓中首脳会談の議題化、北東アジアでのPM2.5関連協約の推進なども盛り込まれた。

 今回の対策に含まれた内容のうち、PM2.5総量制の施行や大気総量管理制の首都圏以外地域への拡大、温室効果ガスとPM2.5を対象にしたエコカー協力金制の導入、学校や保育園のような児童施設に対する室内PM2.5有機基準の新設、子ども関連施設や療養施設が密集された地域に老朽化したディーゼル車の出入りを制限する「PM2.5フリーゾーン」の導入などは、以前の政府が昨年6月に発表したPM2.5対策には言及されていない新しい内容というのが政府の説明だ。

 政府は産業界と市民団体、専門家などが参加する「PM2.5官民対策委員会(仮称)」を構成し、対策を補完していくという計画だ。今回の総合対策が計画通り推進されれば、2022年までに国内のPM2.5量が31.9%減り、現行のPM2.5の予報基準による「悪い」(1立方メートル当たり50マイクログラム以上)の発生日数が70%は減少するものと、政府は期待している。

 そのためには2022年まで合わせて7兆2000億ウォン(約7085億円)に達する予算の確保や排出許容基準の強化、排出総量制の拡大施行などによって1兆ウォン(約984億円)の追加費用を負担しなければならない産業界の協力がカギとなるものとみられる。実際、政府が今回の総合対策で特段の処置にした石炭火力発電所4機のLNG発電所への転換も、まだ事業者の同意を得られていない。産業通商資源部の関係者は「石炭火力発電所をLNGに転換することは民間の自主的推進を原則として協議を進めているため、結果を予断するのは難しい」とし、「現在事業者と緊密な協議を行っているので、結果を見守ってもらいたい」と話した。

 ソン次官は、朴槿恵(パク・クネ)政権のPM2.5対策で検討されたディーゼル車のPM2.5の低減に向けたエネルギーの相対価格調整問題と関連し、「現在のPM2.5対策とは別途の機会で議論される予定であるため、今回の対策に含まれなかった」とし、「既存の対策を施行したにもかかわらず、大きな成果が出ない場合は、税制改編という政策手段を使う可能性も残している」と述べた。

キム・ジョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-09-26 20:08
http://www.hani.co.kr/arti/society/environment/812544.html 訳H.J(2588字)

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