文在寅(ムン・ジェイン)大統領が9日、韓米合同軍事演習問題に言及した安倍晋三首相に「内政に干渉するのは困る」として強い遺憾を表明したことが10日知らされた。
ユン・ヨンチャン大統領府国民疎通首席はこの日、記者たちと会い、前日の文大統領と安倍首相の非公開会談の内容を紹介した。ユン主席は「安倍首相が『オリンピック以後が峠だ。非核化に対する北朝鮮の真摯な意志と具体的行動が必要だ。韓米軍事演習を延期する段階ではない。韓米合同軍事演習は予定通りに進めることが重要だ』と話した」として「これに対して文大統領は『安倍首相のお言葉は北朝鮮の非核化が進展する時まで韓米軍事演習を延期するなという言葉と理解する。しかし、この問題は私たちの主権の問題で、内政に関する問題だ。首相がこの問題を直接論じてもらっては困る』と話した」と明らかにした。
文大統領と安倍首相は、前日行われた3回目の首脳会談で、日本軍慰安婦問題と北朝鮮の核解決法をめぐり、顕著な見解の差を表わした。「慰安婦合意は国家対国家の合意であり、政権が変わっても守らなければならないというのが国際原則だ。日本はその合意を最終的かつ不可逆的として受け入れ約束を守ってきただけに、韓国政府も約束を実現することを希望する」という安倍首相の話に対し、文大統領は「慰安婦合意により問題が解決されていないという決定は、過去の政府の合意以後に慰安婦被害者と国民が合意内容を受け入れなかったため」と反論した。また「北朝鮮は平昌(ピョンチャン)五輪期間に南北対話をしながらも、核とミサイル開発に注力している。北朝鮮の微笑外交に注意を注がなければならない」とした安倍首相に対し、文大統領は「南北対話が非核化をぼやかしたり国際協力を乱すということは取り越し苦労に過ぎない」と一蹴した。