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北朝鮮最高人民会議常任委員会長と米副大統領が開幕式で同席

登録:2018-02-05 05:03 修正:2018-02-05 10:23
キム・ヨンナム委員長を代表団長とするという通知に 
大統領府「北朝鮮最大限の誠意示したもの」 
「平昌を機に貴重な機会に開かれただけに 
朝鮮半島の緊張解消のモメンタムになることを望む」 
 
文大統領、米朝対話に繋がることを期待 
トランプ大統領との電話会談で「平和定着を望む」 
トランプ大統領「韓国と100%行動をともにする」
北朝鮮が今月4日夜、韓国側に通知文を送り、キム・ヨンナム最高人民会議常任委員会委員長(写真)を団長とした高官級代表団が2月9~11日、南側地域を訪問する計画であることを伝えてきたと、統一部が同日発表した/聯合ニュース

 9日の平昌(ピョンチャン)冬季五輪の開幕を控え、米国と日本など周辺国に続き、北朝鮮の代表団もキム・ヨンナム最高人民会議常任委員会委員長を団長におよそ20人の構成が確定し、彼らの動きに注目が集まっている。大統領府とホワイトハウス、日本の首相官邸は機会ある度に自分の立場を積極的にアピールし、迫った「平昌会合」の議題とムードの先取りに取り組んでいる。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、平昌五輪を契機とした南北対話を朝米対話につなげることに力を注いでいる。大統領府関係者は4日夜、北朝鮮代表団が確定された直後、「キム・ヨンナム委員長は(北朝鮮の国家組織では)いわゆる国家元首ではないか。北朝鮮としては最大限の誠意を示しているものと評価している」と話した。また、他の関係者も「平昌五輪という逃せない貴重な機会が開かれているだけに、朝鮮半島周辺の緊張を解消するモメンタムを確保し、朝米間の対話を始められるきっかけになることを望んでいる」と話した。

 文大統領はこれに先立ち、2日夜、ドナルド・トランプ米大統領との電話会談で「平昌五輪をきっかけとした南北対話の改善のモメンタムが今後も持続し、朝鮮半島における平和の定着に寄与することを望んでいる」と述べた。南北対話局面が朝米対話につながり、北朝鮮核問題解決に役立つことを期待したのだ。これにトランプ大統領は「五輪の成功と安全を願っており、100%韓国と(行動を)共にする」とした。

 トランプ政権は、南北対話に否定的な言及は控えながらも、北朝鮮人権問題を取り上げ、対北朝鮮圧迫を持続する考えも明らかにした。ホワイトハウスは2日(現地時間)、韓米首脳間の電話会談で、「両指導者が北朝鮮の人権状況改善の重要性について話し合っており、この問題について協力するという互いの約束を強調した」と紹介した。大統領府の説明にはない内容で、トランプ政権の関心事項であることを強調するためと見られる。トランプ大統領は2日、日本の安倍晋三首相との電話会談では「両首脳は北朝鮮の非核化に向けた国際的な最大の圧迫攻勢を強化する必要があることで合意した」と、ホワイトハウスが発表した。トランプ大統領は、ホワイトハウス執務室でチ・ソンホ氏ら脱北者8人と面会し、「文在寅大統領とただ今電話で話した。彼ら(南北)は(平昌)五輪と関連して対話を行っている。それはいいことだ」としながらも、「とても厳しい状況だ。五輪が非常にうまくいくと思うが、 その以降については、誰も分からない」と述べた。平昌の五輪開幕式に出席するマイク・ペンス副大統領も2日、ペンシルバニア州のピッツバーグで開かれた「米国優先主義政策」関連行事で、「そこ(韓国)で、簡単明瞭なメッセージを伝えるつもりだ。それはすなわち『戦略的忍耐の時代は終わった』ということだ」と述べた。彼は「北朝鮮が完全にそして永久的に核と弾道ミサイル計画を放棄するまで、全ての経済的・外交的圧力を引き続き加える」と強調した。

 安倍晋三首相も、対北朝鮮圧迫を強化を主張している。安倍首相は7日、訪韓する前に日本に立ち寄るフェンス副大統領と会談する予定だ。読売新聞は4日付で、この会談で米国と日本が北朝鮮に対する圧力の強化を続けると共に、韓米日3カ国の連携を強化する内容などが盛り込まれた日米共同文書を発表するため、最終調整作業に入ったと報じた。同紙によると、共同文書は韓国政府の南北対話重視路線を牽制する形になるという。産経新聞は、安倍首相が9日に行った文在寅大統領との首脳会談で、平昌パラリンピック閉会後早急な韓米合同軍事演習の実施を要請する方針だと報じた。

パク・ビョンス先任記者、キム・ボヒョプ記者、ワシントン東京/イ・ヨンイン、チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/830794.html韓国語原文入力:2018-02-05 00:47

訳H.J

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