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馬息嶺スキー場での南北共同訓練における対北朝鮮制裁違反の素地なくす

登録:2018-01-30 07:58 修正:2018-01-30 10:07
交流行事の争点、よく見ると
現金使わず、米国と緊密に協議
朝鮮中央通信は今月29日、イ・ジュテ統一部交流協力局長など12人で構成された南の先発隊が23日から2泊3日の日程で馬息嶺スキー場と金剛山地区を訪問したと報道した。写真は馬息嶺スキー場で北側の関係者(左から3人目)がイ・ジュテ局長(左から5人目)をはじめとした南側の先発隊を案内する様子=平壌(ピョンヤン)/朝鮮中央通信 聯合ニュース

馬息嶺スキー場の南北共同訓練 
チャーター機で葛麻飛行場訪問 
安保理、北朝鮮経由の制限規定ない 
米制裁案、飛行機便名に限り制裁 
 
金剛山合同文化行事の取消通告 
当初、現代峨山の発電機を使用する計画 
暖房電力など1万リットルの軽油が必要 
国連に搬出申告すれば問題にならず

 平昌(ピョンチャン)冬季五輪を控え、対北朝鮮制裁違反の議論が絶えない。当初議論になった北朝鮮代表団の滞在支援問題は、北朝鮮代表団が陸路での訪韓を決めたことで収まった。今回は目前に迫った平昌五輪を契機とした南北交流行事が対北朝鮮制裁に違反するかどうかが焦点だ。政府は「制裁関連の論議がないようにしたい」という立場を強調したが、北朝鮮は29日夜10時10分、「南側のメディアが北朝鮮の心からの措置を冒涜する世論を拡散させている」とし、金剛山(クムガンサン)南北合同文化行事を急きょ取り消すと通知した。

 ひとまず北朝鮮の馬息嶺(マシンニョン)スキー場で開かれる南北スキー選手合同訓練に参加する韓国選手団は、政府が用意したチャーター機で北の江原道元山(ウォンサン)の葛麻(カルマ)飛行場を通じて訪朝する予定だ。このような政府方針は29日午前、統一部の定例ブリーフィングを通じて確認された。ペク・テヒョン統一部報道官は「北朝鮮経由の航空機は米国の独自制裁対象ではないか」という趣旨の質問に「南北合同行事と関連しては制裁関連の論議がないように米国など国際社会と緊密に協議中」と答えた。

 国連安全保障理事会の決議や韓国政府の独自制裁には、韓国の航空機の北朝鮮経由を制限する規定がない。ただ、米国はドナルド・トランプ大統領が昨年9月に発表した対北朝鮮制裁行政命令(13810)で、北朝鮮を経由したすべての飛行機は180日間米国に着陸できないよう明示している。政府関係者はこの条項に対して、「飛行機の制裁というのは航空会社を制裁するのではなく、(北朝鮮を経由した)その飛行機便名を制裁すること」だと説明した。北朝鮮を経由したチャーター機が米国に行かなければ問題にならないということだ。

 これ先立ち、韓国の航空機が葛麻飛行場を利用する場合、北朝鮮に払わなければならない領空通過料および空港利用料などを現金支給すれば、国連安全保障理事会決議違反になり得るという指摘もあった。ペク報道官は同日「北側が空港利用など諸般の便宜を提供する。飛行場の利用料や領空通過料は別途出さない」とし、論議が拡散することを警戒した。

 同日夜に取り消しの通知が来たものの、来月初めに金剛山で開かれる予定だった南北合同文化行事のために政府が約1万リットル(63バレル)の軽油を北朝鮮に搬出しようとする計画も問題になった。政府は、現代峨山が金剛山に建設した発電機を稼動して電力を供給するという計画を立てていたという。12月に採択された国連安保理決議第2397号は、北朝鮮への精油製品供給量の上限を年間50万バレル(7945万リットル)に制限している。搬出しようとしていた軽油量が多くないため、通常手続きによって国連の対北朝鮮制裁委に搬出事実を通報すれば、大きな問題にならないだろうと政府は判断した。政府関係者は「(軽油を)北朝鮮側にあげるのではないし、残ったものは持ち帰る」とし、米国の独自制裁に違反する余地はないと話した。

キム・ジウン、チョン・インファン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/829940.html韓国語原文入力:2018-01-30 00:36
訳M.C

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