「2日間は選手たちを見守るだろう。どのように決定するかは誰も分からない」
セラ・マレー南北女子アイスホッケー単一チーム監督(30)が25日から忠清北道鎮川(ジンチョン)の国家代表選手村で、北朝鮮選手12人を含む35人の単一チームを率いて最初の訓練に入る。大韓アイスホッケー協会の関係者は「物理的に時間があまりにもない。北朝鮮選手らの競技力を評価した後に組織力を作らなければならない。選手たちをどのように起用するかは監督だけが知っている」と明らかにした。
目前に迫った単一チームの日程は2月4日に仁川(インチョン)仙鶴リンクで行われるスウェーデンとの強化試合だ。スウェーデンは、平昌(ピョンチャン)五輪本戦B組(韓国、スイス、スウェーデン、日本)に属し、世界5位の強豪だ。スイス(2月10日)、スウェーデン(12日)、日本(14日)戦など、五輪舞台のB組の試合を控えて開かれる単一チームの最後の強化試合だ。マレー代表チーム監督は、残る10日間で北朝鮮選手3人が活躍しつつチームの組織力が乱れない「ワンチーム」(One Team)を作らなければならない。
まず、25日から2日間、鎮川選手村で北朝鮮選手たちの技量や能力、凝集力などを評価する予定だ。ミニゲームを通じてスケート技術、パス能力、レシービング技術を見るのが目的だ。その後、最も適切と判断されるポジションに選手を配置する予定だ。アイスホッケーは2人のゴーリー(ゴールキーパー)を除いた20人のプレーヤーを5人ずつ1~4組に分ける。北朝鮮選手らは、守備力と相手の圧迫を中心とする4組に入ると予想されてきた。マレー代表チーム監督は「北朝鮮選手12人をすべて投入はしない。トレーニングを見守りながら、必要な資源を抜擢する」と明らかにした。国内選手らとのポジション競争も予告した状態だ。
北朝鮮の女子アイスホッケーチーム(世界25位)は、韓国チーム(22位)に比べて戦力が落ちるが、チーム内に優秀な資源はいる。韓国は国家代表チームが唯一だが、北朝鮮には多くのチームが参加する女子アイスホッケーリーグがあるという。韓国国内の女子アイスホッケー登録選手(319人)より多い920人が選手として活躍している。北朝鮮は単一チーム構成に備えて猛訓練を行ってきた。先週、スイスのローザンヌ国際オリンピック委員会(IOC)4者会議に出席した韓国側関係者は、「北朝鮮のアイスホッケー選手たちが早く韓国に来て単一チームに合流しなければならないと言ったところ、北朝鮮のキム・イルグク体育相が「本当に一生懸命準備している」とし、心配するなという口調で述べた」と伝えた。
北朝鮮選手らは体力や体格的に強く、猪突する点が特徴だ。マレー代表チーム監督は「守備手2人、攻撃手1人など2~3人程度は韓国代表チームに役立つ水準」と話している。しかし、戦術、戦略よりも重要なのは、チーム全体が一つになる融合力だ。アイスホッケー関係者は「アイスホッケーは一人だけうまければいい個人種目ではなく、団体種目だ。南北の選手のチームの息が合わせられるように、チーム精神を養うのが最も急務」と話した。
単一チームが着る統一旗(朝鮮半島旗)の刻まれたユニホームは、すでに製作に入っており、25日からは南北の選手が選手村の一つ屋根の下で生活する。キム・ヒウ元国家代表チーム監督は「南北の選手たちは最初はぎこちないだろうが、氷の上で汗を流しながらぶつかればすぐに友達になれるだろう」と話した。