韓米定例安保協議(SCM)に出席するため27日に訪韓したジェームズ・マティス米国防長官が、文在寅(ムン・ジェイン)大統領への表敬訪問に先立ち、ソン・ヨンム長官と板門店共同警備区域を訪問するなど、堅固な韓米同盟を誇示した。
文在寅大統領はマティス長官と面会し、「韓米は現在のような堅固な連合防衛態勢のもと、北朝鮮の核抑止能力を強化していく必要がある」としたうえで、「米国が積極的に行っている朝鮮半島への戦略資産の展開が、北朝鮮の挑発に対する非常に強い抑止力として実効的に作用している」と述べた。さらに、文大統領は昨年9月に米ニューヨークで開かれた韓米首脳会談でトランプ大統領と合意した米戦略資産の循環配置の拡大と先端戦略資産の獲得・開発問題が具体的に履行できるよう、マティス長官の積極的な関心と支援を要請したと、大統領府は明らかにした。
これに対し、マティス長官は「大韓民国の防衛に向けた米国の安保公約には変わりがない」としたうえで、「朝鮮半島の平和と安定は何よりも重要だということに共感する。堅固な韓米連合防衛態勢のもと、北朝鮮の核抑止能力を強化していくうえで、ソン・ヨンム長官とさらに緊密に協議していくなど、最善の努力を尽くしたい」と答えたと、大統領府のパク・スヒョン報道官が伝えた。マティス長官は文大統領に「信頼」(Trust)という言葉を3回も繰り返し、「両国間の同盟が『信頼、信頼、信頼』というとても重要な部分に基盤を置いている」と述べた。朝鮮半島の平和と安定、非核化という共同目標の前で、北朝鮮核問題の解決に向けた韓米間の協力態勢に異常がないことを強調したものと見られる。
同日午前、烏山(オサン)基地を通って訪韓したマティス長官は、文大統領表敬訪問に先立ち、ソン長官と共に板門店共同警備区域(JSA)を訪問して「(レックス・)ティラーソン国務長官が明確に述べた通り、我々の目標は戦争ではない。我々は完全かつ検証可能で不可逆的な形で朝鮮半島の非核化を成し遂げることを目指している」と述べた。北朝鮮が軍事的挑発を中止して非核化対話に乗り出すことを改めて促したのだ。
さらに、マティス長官は「韓米両国は北朝鮮のこのような強引な違法行為に対する解決策を見つけるため、これからも共に努力していく」とし、「韓米同盟は60年以上続いてきた同盟で、信頼に基づいて構築された関係」だとし、「これを通じて我々は朝鮮半島の平和と安定だけでなく、両国を守るための堅固な軍事防衛態勢を維持することを約束する」と付け加えた。ソン・ヨンム長官は「今日韓国と米国の国防長官がここに来たのは、寸分の狂いもない韓米の堅固な協力態勢を確認するため」だとしたうえで、「北朝鮮は無謀な挑発を中止し、平和に向けて南北対話に一日も早く乗り出すことを求める。韓米の国防長官は固い意志と強力な軍事力に基づき、この平和を守っていく」と付け加えた。両長官は28日に韓米定例安保協議を開き、戦略資産の循環配置の拡大および戦時作戦統制権の早期移管案などを協議する予定だ。これに先立ち、チョン・ギョンドゥ合同参謀議長とジョセフ・ダンフォード米合同参謀議長は27日、韓米軍事委員会会議(MCM)を開き、戦時作戦統制権を早急に移管するための推進案について話し合った。