登録 : 2017.10.17 00:42 修正 : 2017.10.17 07:32

法廷で「法治の名を借りた政治報復」 
ユ・ヨンハ弁護士など弁護人全員辞任 
“実刑”避けられないとの判断で裁判揺さぶり 
支持層結集“政治解決”戦略を選ぶ

朴槿恵前大統領が10日午前、ソウル市瑞草区のソウル中央地裁で開かれた続行公判に出席するため法廷へ向かっている=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社
 追加拘束令状が発給された朴槿恵(パク・クネ)前大統領が、自身に対する捜査と裁判を「政治報復」と規定して「必ず真実が明らかになるだろう」と法廷で述べた。国政壟断事態で弾劾までされても、反省はおろか今も自身には何の問題もないという“幽体離脱”話法を駆使したのだ。自由韓国党など政界の一角で提起する政治報復フレームに便乗し、“勝算なき”法廷闘争の代わりに政治闘争を行う策略と見える。

 ソウル中央地裁刑事22部(裁判長キム・セユン)審理で16日に開かれた裁判で、朴前大統領は起訴されて以来初めて自ら法廷で自身の意見を明らかにした。朴前大統領は13日、裁判所の追加拘束令状発給に対して「受け入れ難い」と明らかにした。さらに「政治的な外圧と世論の圧力があってもただ憲法と良心に従った裁判をするという裁判所に対する信頼には、意味がないという結論に至った」として「法治の名を借りた政治報復は、私で終わりにして欲しい」と話した。裁判所の公正性のみならず、裁判の手続き自体をすべて否定したのだ。

 朴前大統領のこうした「裁判ボイコット」は、裁判所が「証拠隠滅のおそれがある」として追加拘束令状を発行したことが直接的な契機になった。朴前大統領の反発に歩調をそろえて、ユ・ヨンハ弁護士ら弁護人7人全員もこの日、裁判所に辞任届けを提出した。ユ弁護士もこの日法廷で「追加拘束令状の発給は、韓国の司法史上、恥ずべき暗黒史の一つとして記録されるだろう」と裁判所を露骨に非難した。

 これに対して裁判部は「令状再発給が有罪の予断を有しているという意味ではない。誰よりも事件の内容をよく知っている方が辞退すれば、その被害は被告人に返る」という立場を明らかにした。裁判部はまた「国民に対する実体糾明も遅滞するほかはなく、辞任については慎重に決めてほしい」と要請した。

 朴前大統領側のこうした腹を括った反発は、有罪を宣告される可能性が高いという判断に従ったものと分析される。朴前大統領の容疑のうち、特定犯罪加重処罰等に関する法律のわいろ容疑は、無期または10年以上の懲役刑を受けることになりうる。金銭を与えた容疑を受けるサムスン電子のイ・ジェヨン副会長は、1審で懲役5年を宣告された。検察関係者は「わいろの供与者が有罪判断を受け、公務上秘密の漏洩やブラックリスト疑惑も審理がほとんど終わった状況で、拘束令状の追加発行を裁判所が実刑を宣告するという意として受け止めたのだろう」と話した。

 このように有罪が避けられないという判断の下で、朴前大統領は裁判の公正性に傷を付けて、固定支持層の同情世論に訴える政治的解決法を“出口戦略”として選んだものと見られる。「政治的外圧と世論の圧力」、「法治の名を借りた政治報復」という朴前大統領の言葉と「広場の狂気と覇権的な政治権力の圧力」、「野蛮の時代」というユ弁護士の発言は、法廷発言というよりは政治演説に近い。ある地裁の部長判事は「刑事裁判の被告人は無罪や刑量を引き下げることが目標なのに、このようなやり方では裁判の進行に支障をきたすことになり、当事者にかえって不利だ」と話した。イ・ジョンス延世大学法学専門大学院教授も「コンクリート支持層を対象にした政治的ジェスチャー」として「有罪判断と重刑宣告が避けられないと判断される状況で、法理攻防よりは政治攻防を通じて宣告後の公正性に是非を論じようとする狙い」と評価した。

 弾劾、拘束、起訴にもかかわらず、朴前大統領の態度や見解が国政壟断の1~3回にわたる国民向け謝罪の時と少しも変わっていないという点も改めて確認された。朴前大統領は「公正な裁判を通じて真実を明らかにしようという気持ち」、「私的な縁のために大統領の権限を乱用した事実はないという真実」、「いつかは必ず真実が明らかになると信じるため」など“真実”という単語を三回も使って潔白を主張した。「在任期間中、誰からも不正な請託を受けたり聞き入れた事実はなく、裁判の過程でも当該容疑が事実でないことが十分に明らかになった」とも述べた。「ある人に対する信頼が、想像さえできない背信になって戻って来て、これによって私はすべての名誉と人生を失った」という発言では、依然としてチェ・スンシル氏に責任を転嫁する態度を見せた。

キム・ミンギョン、ヒョン・ソウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-10-16 21:19
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/814745.html 訳J.S(2052字)
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