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軍・国家情報院「北朝鮮の飛翔体、短距離弾道ミサイルの可能性が高い」

登録:2017-08-29 04:21 修正:2017-08-29 07:11
軍、マスコミに発表…国家情報院、国会情報委員会で報告 
大統領府の「300ミリ放射砲」推定覆し  
政府内情報の混乱の背景めぐり波紋広がる
北朝鮮が江原道から東海上に短距離ミサイル3発を発射した今月26日午前、ソウル駅で市民らがニュースを見ている/聯合ニュース

 軍と情報当局が北朝鮮の26日に発射した飛翔体について「短距離弾道ミサイルの可能性が高い」と28日、明らかにした。大統領府が2日前、「300ミリ放射砲の可能性が高い」と発表した内容を覆すものだ。

 国家情報院は同日開かれた国会情報委員会で「今回の飛翔体は放射砲より短距離弾道ミサイルである可能性が高い」と明らかにしたと、共に民主党のキム・ビョンギ議員が伝えた。軍当局者も同日、記者会見を開き、「韓米共同評価の結果、短距離弾道ミサイルの可能性が高いことで中間評価された」と話した。

 これに先立ち、北朝鮮が飛翔体3発を発射した26日、大統領府は資料を出して「改良された300ミリ放射砲と推定される」と発表した。これは同日、太平洋司令部が「初期分析の結果、短距離弾道ミサイル3発を発射」と明らかにしたものとは異なる評価だ。このような大統領府の評価が2日後に国家情報院と軍当局によって「短距離弾道ミサイル」としてで覆されたのだ。大統領府関係者は同日、このような混乱について「当時、大統領府安保室の判断と要請があって『放射砲と推定される』という立場を追加した」と釈明した。

 国情院は同日、北朝鮮の挑発と関連して「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン演習期間の31日まで9・9北朝鮮政権創立日などを契機に弾道ミサイル発射の可能性がある」という見通しを示した。しかし、北朝鮮軍は乙支訓練と関連して8月21日から9月1日まで特別警戒勤務1号に転換したが、現在前方で特異な動きは見せていないと国情院は報告した。また、北朝鮮が豊渓里(プンゲリ)核実験場の2番と3番の坑道で核実験の準備を完了し、昨年の掘削工事を中断していた4番坑道でも、4月から工事再開を準備する動向が確認されたとも説明した。

 国情院は、国連安全保障理事会(安保理)の北朝鮮制裁と関連しては「現在、為替レートや物価暴騰など危機の兆しはない」と報告した。ただ、「一部の輸出品目では価格の下落と共に生産に支障が生じている」と付け加えた。また、北朝鮮が中国とロシアの国連安保理決議の参加について非難しているが、裏ではコミュニケーションと経済協力拡大の意思を伝えていると国情院が説明した。

 国情院は金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の活動と関連し、「7~8月の2カ月間、14回の公開活動があった。これは例年同期の29回に比べて半分であり、ミサイル関連活動に集中したものと見ている」と報告した。また、「7月4日と28日、火星-14型ミサイル発射の際、それぞれ14日間外部に姿を現さなかったが、この期間に挑発を準備したようだ」と明らかにした。

パク・ビョンス先任記者、キム・ギュナム、チョン・ユギョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/808675.html 韓国語原文入力:2017-08-28 22:38
訳H.J(1414字)

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