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良心的兵役拒否者、大統領府に代替服務の導入を「請願」

登録:2017-08-12 04:02 修正:2017-08-12 07:51
「エホバの証人」の請願人904人、大統領府前で記者会見 
「国際標準に合致する民間代替服務制度を設けてほしい」
今月11日午前、ソウル鍾路区清雲孝子洞住民センターの前で「エホバの証人」の請願人らが兵役拒否者904人が名前を連ねた大統領請願書を大統領府に提出した//ハンギョレ新聞社

 宗教的良心による兵役拒否者904人が代替服務制度作りを求める請願書を大統領府に提出した。

 「エホバの証人」の請願人たちは11日午前、ソウル鍾路区(チョンノグ)清雲孝子洞(チョンウンヒョジャドン)住民センター前で記者会見を開き、同宗教の信者である兵役拒否者904人の名前が書かれた大統領請願書を大統領府に提出した。彼らは請願書で「国連自由権規約委員会の勧告」に従い、国際標準に合致する民間代替服務制を設けてほしいと要請した。「国際標準に合致する民間代替服務制」とは国防部・兵務庁など軍機関の関与がなく、懲罰的性格の服務ではないだけではなく、服務者の良心を侵害しない業務の代替服務制をいう。兵役拒否者を代理したキム・ジヌ弁護士は請願書を提出する際、「請願書の詰まった箱がかなり重かった。ただ重いだけではなく、請願人904人の思いを込めた重さだと思っていただき、きちんと伝達してくださることをお願いする」と話した。

 同日、請願書を提出した請願人904人のうち360人は現在、兵役法により懲役1年6カ月の実刑を言い渡されて服役中であり、残りの544人は全国各裁判所で兵役法違反で刑事裁判を受けている。彼らは請願書で、「宗教的良心による兵役拒否者はいつか軍服務に相応する民間の代替服務を通じて社会に寄与できる日が来るのを待ってきた」とし、「2015年、国連自由権規約委員会が韓国の良心的兵役拒否者について即刻釈放や前科記録の抹消、補償措置をとるべきと勧告しただけに、国際標準に合致する民間代替服務制を設けてくださることを丁重に要請する」と明らかにした。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨年の大統領選挙当時、良心的兵役拒否者に対する代替服務の導入を大統領選挙の公約として掲げた。

 最近、良心的兵役拒否に対する無罪判決も増えている。2015年から現在まで、全国の裁判所で良心的兵役拒否者らに対し、合わせて37件の無罪判決が下されており、今年だけで24件の無罪判決が行われた。特に今月9日、釜山(プサン)地裁(チェ・ギョンソ部長判事)は、兵役法違反の疑いで起訴されたエホバの証人の信者4人に対し、「信仰や内心の価値観や倫理的判断に基づいて入営を拒否したことが認められ、これは良心に反する行動を強要されない自由に該当する」として、無罪判決を言い渡した。

ファン・クムビ記者、チェ・ソヨン教育研修生(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/806447.html 韓国語原文入力:2017-08-11 16:01
訳H.J(1286字)

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