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韓国に「10年間滞在」した移住労働者に再入国の道が開かれる

登録:2017-08-03 03:14 修正:2017-08-03 06:39
法務部、今年まで4年10カ月の追加滞在を延長 
雇用部、来年からは最長9年8カ月に制限する方針
京畿北部地域の零細事業所で働く移住労働者が先月23日、京畿道議政府市のある外国人労働者センターに集まり、雇用許可制にともなう再雇用手続きの施行を要求している=パク・ギョンマン記者//ハンギョレ新聞社

 政府が予告無しに長期滞在の移住労働者に対する再入国制度の施行を中止したことで、労働現場に混乱が起きているという指摘と関連し、法務部が関連のビザ審査業務を直ちに再開すると発表した。しかし、最長14年6カ月の滞在期間の延長は今年まで認められ、来年からは9年8カ月に制限する方針を明らかにし、移住労働者団体が反発している。

 法務部出入国・外国人政策本部の関係者は2日、ハンギョレとの電話インタビューで、韓国に9年8カ月滞在した移住労働者の非専門就労(E-9)ビザの審査を再開することにし、各地域の出入国管理事務所に公文を送ったと明らかにした。これによって再雇用(基本3年+1年10カ月延長)+特別韓国語試験(4年10カ月)(の合格)を経て、既に9年8カ月間滞在した移住労働者たちは、「誠実勤労者」制度を通じて再入国し、さらに4年10カ月間働けるようになる。

 雇用労働部は今年、滞在期間が満了した特別韓国語試験(合格による)再入国者(1548人)のうち3分の1にあたる530人が、「誠実勤労者」として再入国すると予想した。彼らは農畜産業や漁業、零細製造業分野の事業所で事業場を変えることなく勤務してきた誠実勤労者たちだ。

 これに先立ち、法務部や雇用労働部は異なる政策を発表し、移住労働者や零細事業場に大きな混乱をもたらした。今年初め、雇用労働部は、雇用許可制再入国割り当て量(1万3千人)をすべて「誠実勤労者」制度に充てるとして、他の移住労働者再入国経路である「特別韓国語試験」を突如中断した。ところが、法務部は今年5月から再雇用と特別韓国語試験を経て、誠実勤労者として再入国を申請した移住労働者に「雇用許可制の非熟練・短期の循環原則にそぐわない」との理由で、「誠実勤労者」ビザの発給を拒否した。これによって韓国に長期滞在した移住労働者たちは、1日で両制度による韓国への再入国の道を断たれてしまった。

 法務部と雇用労働部は、4年10カ月の追加延長は今年まで認め、来年からは再び最長滞在期間を9年8カ月に制限する内容で、出入国管理法と外国人労働者の雇用などに関する法の施行規則を改正すると明らかにし、また新たな議論を予告した。法務部関係者は「単純労働力が10年以上滞在している現行の雇用許可制について、全般的な再検討が必要であることに両省庁の認識が一致した」と話した。

 移住労働者団体は直ちに反発した。ウダヤ・ライ移住労組委員長は「文在寅(ムン・ジェイン)政権になり移住労働者の権利や人権問題が改善されると期待していたが、かえって後退してがっかりしている。むしろ期間と回数の制限なく再入国できるようにし、事業所も労働者が選択したり、変更できるように法を改正しなければならない」と話した。

パク・ギョンマン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/805265.html 韓国語原文入力:2017-08-02 22:29
訳H.J(1349字)

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