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マティス米国防長官「THAAD撤回は認められない」釘を刺す

登録:2017-06-04 23:49 修正:2017-06-05 06:21
シンガポールで韓米国防長官会談 
韓国国防長官「THAAD配備変更意図ではない」 
マティス長官「北朝鮮核には外交・経済手段が先」
3日、シンガポールで開かれたアジア安保会議(シャングリラ対話)韓米日3者会合で、ハン・ミング国防長官(左から)とマティス米国防長官、稲田日本防衛相が手を握り写真を撮っている=韓国国防部提供//ハンギョレ新聞社

 韓国のハン・ミング国防長官が、最近の大統領府のTHAAD(高高度防衛ミサイル)報告漏れ調査について「まったくの国内的措置」と米国に説明した。ジェームズ・マティス米国防総省長官は、大統領府の調査を「理解する」としつつも、THAADは北朝鮮のミサイル脅威から韓国を防御することが目的だと強調した。韓国政府の立場を最大限に尊重するものの、計画どおりにTHAADを配備しなければならないという米国政府の立場を表わしたものとみられる。

 3日、シンガポールでマティス長官と韓米国防長官会談を終えたハン・ミング長官は取材陣に会い、マティス長官に「現在進行中のTHAADと関連した韓国政府の措置は、全面的に国内的な措置であり、既存の決定を変えようとしたり米国に別のメッセージを伝えようとするものではなく、すべての過程で韓米同盟の基本精神を最優先的に重視するだろう」と話したと明らかにした。ハン長官はこの日、マティス長官に伝えた発言が「大統領府とあらかじめ調整された内容」だと話した。文在寅(ムン・ジェイン)政府の「報告漏れ調査」が、THAAD配備の撤回ではないという意を米国側に伝達したわけだ。

 マティス長官はこうした説明に対して「理解し信頼する」と話したとハン長官は伝えた。マティス長官の発言は、韓国大統領府の調査がTHAADをめぐる韓米間の外交軋轢に飛び火する可能性をあらかじめ警戒したものとみられる。ハン長官とマティス長官は3日から2日間の日程でシンガポールで開かれるシャングリラ対話(アジア安保会議)に出席中だ。

 だがマティス長官はこの日、シャングリラ対話の主題発表で最近の韓国内でのTHAAD論議を意識したように「米国は北朝鮮の核兵器と弾道ミサイルプログラムによる脅威から韓国を防御するため、韓国と透明に協力している」と強調した。マティス長官はまた、THAAD関連質問を受けて「韓国人を想像上の問題から保護するためにTHAADを韓国に配備することを決めたのではない」として「これは実質的な問題」だと述べた。韓国政府が北朝鮮の実質的脅威から韓国を防御する目的で透明に進行されたTHAAD配備を撤回する決定をしてはならないという米国政府の意志を比較的明確にしたと分析される。彼は「米国が先制的に北朝鮮に軍事力を使うことはあるか」という質問には「軍事力も使用できるが、先に外交・経済的手段で(北朝鮮核問題を)解決しようと思う」として「外交・経済手段を含むすべての手段を動員して、北朝鮮核問題解決のために努力している」と述べた。

パク・ビョンス先任記者、ワシントン/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/797497.html 韓国語原文入力:2017-06-04 21:38
訳J.S(1388字)

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