文在寅(ムン・ジェイン)大統領の日本特使である共に民主党のムン・ヒサン議員は18日、安倍晋三首相と会って「シャトル外交」の再開で共感を形成したと明らかにした。韓日間の最も尖鋭な問題である慰安婦合意については、両者が直接的に対立することはなかったが、意見の差異を確認した。
ムン議員はこの日、東京の首相官邸で安倍首相と会い、「韓国と日本は市場経済と自由民主の価値を共有し、安保では北朝鮮核問題に共有する利益がある。未来指向的な発展を望む文在寅大統領の意向を持ってきた。早急にお目にかかりたいし、首脳間の出会いが頻繁なほど両国関係が深まるという内容の大統領の親書を持ってきた。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領時のシャトル外交復元を希望する」と話した。ムン議員は面談の後、安倍首相が「そのようにしよう」として共感したと明らかにした。
だが、日本は今回も2015年の韓日慰安婦合意の履行を要求した。特使団関係者は、安倍首相が「韓日関係は色々問題があるが、これをよく管理して障害にならないように未来指向的に発展しなければならない。一昨年の合意も国家間の合意であり着実に履行して欲しい」と話したと伝えた。慰安婦という単語を直接言及しなかったものの、合意の履行を改めて要求したわけだ。ムン特使は安倍首相の発言に対して「韓国国民の大多数が受け入れられない雰囲気」という文大統領が就任後に安倍首相との電話協議で明らかにした立場を再び伝えたと明らかにした。
両者は文在寅政権のスタート直後であるため、直接的な対立は避けようとする雰囲気だったが、異見はきっ抗した。日本外務省は「安倍首相は日韓合意と日本の外交チャンネルを通じて提起された問題を含めて両国関係を適切に管理して行きたいという趣旨で発言した」として、間接的に慰安婦合意の履行を要求した。日本の外交チャンネルを通じて提起された問題とは、この日駐日韓国大使館などを通して韓国政府に抗議した韓国海洋調査船の独島周辺調査を指す。
安倍首相は北朝鮮核問題に対しても発言した。ムン特使は、安倍首相が文大統領の「当選すれば北朝鮮と開城(ケソン)工業団地に先に行く」という発言に触れ「北朝鮮核問題の解決にあまりに焦っているのではないか」と話したと伝えた。ムン特使はこれに対して「訪北は『北朝鮮核問題を解決できるならば』という前提があり、そして開城工業団地の再開も北朝鮮核問題が解決される過程という条件がある」と話したと明らかにした。ムン特使は、安倍首相がこの言葉に「やはり会って話してみてこそ誤解が解ける」と話したと伝えた。