韓国国民の半分以上が在韓米軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備決定を再検討すべきと考えていることが分かった。
ハンギョレとハンギョレ経済社会研究院が韓国リサーチに依頼し、12~13日に全国1000人に尋ねた創刊記念世論調査の結果によると、「THAADの韓国配備についてどうすべきと考えるか」という質問に対し、回答者の56.1%が「配備決定を再検討すべき」と答えた。一方、「配備決定を受け入れるべき」という意見は39.9%に止まった。5月1~2日のハンギョレ新聞とリサーチプラスの調査で、THAADが配備されたことに対して「正しいことだ」が28.4%、「必要だがこのように急ぐのは間違っている」が36.8%、「間違ったことなので次期政府でもう一度検討」が28.9%だったのと比較すると、文在寅(ムン・ジェイン)政権の発足後に再検討意見が急上昇した。
年齢別では40代でTHAAD配備決定を再検討すべきだという意見が70.3%で最も高かった。30代では69.4%で、20代は60.2%だった。50代では再検討すべきと受け入れるべきが51.3%対45.4%でほぼ同じであり、60代以上では受け入れるべきが56.1%で多かった。地域別では、大邱(テグ)・慶尚北道が唯一「受け入れるべき」という意見(50.5%)が「再検討」(39.4%)を上回った。
理念的には進歩層で再検討すべきという意見が75.9%で高く、保守層は受け入れるべきが63.1%で多かった。また、今回の大統領選挙で、文在寅と沈相ジョン(シム・サンジョン)に投票した多くの人たちが再検討意見に同調した一方、洪準杓(ホン・ジュンピョ)、安哲秀(アン・チョルス)、劉承ミン(ユ・スンミン)投票者たちは、受け入れるという意見が多かった。
THAAD配備決定を再検討しなければならないと回答した人たちは、その理由として「国民の同意の手続きを経ていないので」(34.1%)を最も多く挙げた。さらに、「北朝鮮核問題など安保に役立たないので」(19.9%)、「費用分担問題など新たな議論が発生したので」(17.5%)、「環境アセスメントをしていないなど正常な手続きを経ていないので」(16.6%)、「中国との関係・回復が必要なため」(8.5%)の順だった。
配備決定を受け入れるべきと回答した人たちは、その理由として「北朝鮮の核兵器に備えるなど安保レベルで」(66.8%)を選ぶ人が圧倒的に多かった。「米国との外交摩擦などを考慮して」(10.8%)、「中国の圧力に振り回されてはならないから」(10.7%)、「すでに配備をしており、現実的に後戻りはできないから」(9.9%)などが後に続いた。