在韓米軍がTHAAD(高高度防衛ミサイル)を星州に搬入し、これを阻もうとする住民を携帯電話で撮影しながら笑う米軍の姿を撮影した動画が公開され波紋を呼んでいる。
「THAAD阻止韶成里(ソソンリ)状況室」は27日、動画サイトのユーチューブに「笑いながら撮影する米軍、韶成里のおばあさんの号泣」というタイトルの3分24秒の動画を上げた。映像は、26日午前6時50分頃、在韓米軍がトレーラーとトラックにTHAADの核心部品を載せて旧ロッテスカイヒル星州カントリークラブ(ゴルフ場)に進入する場面を撮ったものだ。盾を持った警察官により住民たちは道路から押し出され、在韓米軍のトレーラーとトラックが列をなして星州ゴルフ場に上がっている。
動画からは住民たちの絶叫とむせび泣きが聞こえる。「人がケガします」、「押さないで下さい」など、住民たちの緊迫した声も聞こえる。ところがトラックの助手席に乗った米軍兵士が笑いながら携帯電話で住民たちの姿を撮影して通り過ぎる場面が出てくる。この動画を見た住民たちは、怒りに震えている。
「ドイツの詩人、ライナー・マリア・リルケ(1875~1926)の『貧しき者が思いに沈んでいる時はかかとを上げて過ぎ去れ』という言葉を思い出しました。貧しい人が物思いに沈んでいるならば、それだけ大変で苦しいことがあるわけで、そんな彼に配慮しなければならないということです。貧しい住民たちが警察官に押し出され絶叫しているのに、それを見て笑いながら過ぎ去るというのは、人間に対する基本的な礼儀を欠いたことではないでしょうか。今後、韶成里の住民たちがこのような人間と向き合って暮らさなければならないと考えるととてもみじめな心情です」。
当時現場にいた星州住民パク・スギュさん(54)はこのように話した。