3年前、夢多き青春を乗せて仁川(インチョン)港を出港したセウォル号が、黒い海を切り開いて戻って来、惨事から3周忌の「4・16」が迫ってきた。まだ帰れていない未収拾者を家族のもとに帰し、徹底した真相究明と安全社会の建設のためのセウォル号惨事3周忌行事が、週末全国各地で行われる。
檀園高校の生徒・教師などセウォル号惨事の最大被害地域である京畿道安山市(アンサンシ)では、16日午後3時から1分間、市内全域に犠牲者追悼サイレンが鳴る。続いて安山花郎(ファラン)遊園地に設けられた政府合同焼香所では「セウォル号惨事から3年、記憶式」が開かれる。黙祷と追悼の辞、詩の朗読、追悼映像の上映、自由発言、追悼公演、焼香や献花が続く。
4・16家族協議会などが共同主管する記憶式には、遺族と市民、南景弼(ナム・ギョンピル)京畿道知事とイ・ジェジョン京畿道教育長、ジェ・ジョンギル安山市長などが出席する予定だ。各党大統領選候補たちも出席する予定だ。
これに先立ち、全国から集まった市民たちは同日午後1時から安山・中央駅前広場、瓦洞(ワドン)体育公園からそれぞれ出発し、檀園高校などを経て合同焼香所まで各4キロほどを行進する。また、同日午前11時から花郎遊園地大公演場では「キム・ジェドンと共にする全国青少年万民共同会」が開かれる。「私にじっとしてろと言った世の中に物申す」というテーマで、青少年1500人が参加し討論などを繰り広げた後、「青少年の権利宣言」も発表する予定だ。
仁川市富平区(ブピョング)の仁川家族公園の一般人犠牲者追悼館には、セウォル号の引き揚げが始まった先月から、週末200~300人、平日100~200人ほどの追悼客が訪れている。追悼館は、一般人犠牲者45人の魂を悼みセウォル号惨事2周忌の昨年4月16日にオープンした。16日には追悼館前でも追悼式が開かれる。
15日午後5時30分からは去年の秋・冬にろうそくの火が燃えあがったソウル光化門(クァンファムン)広場で「第22回汎国民行動の日」行事が行われる。「惨事3年前夜記憶文化祭」であるこの行事では、4・16家族協議会代表と朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が参加し、犠牲となった檀園高校生徒の兄弟姉妹の心境が込められた文章が朗読される。また、生存者たちの手紙も紹介される。未収拾者の早期収拾と真相究明を訴える文の朗読や追悼公演も行われる。
15~16日、ソウルと釜山(プサン)・光州(クァンジュ)・大田(テジョン)・世宗(セジョン)・忠清南道・忠清北道、済州(チェジュ)など全国91の地域でも犠牲者追悼行事が行われる。これらの地域では50の記憶行動と文化祭が同時に行われる。また米国、英国、カナダ、オーストラリア、ドイツ、アイルランドなど国外11カ国40都市で「セウォル号惨事3年を記憶します」をテーマに追悼祭が相次いで行われる。国内外の追悼行事への参加者たちは、完全なセウォル号の調査と責任者処罰▽徹底した朴槿恵(パク・クネ)捜査と処罰▽共犯者拘束・積弊の清算を要求し、街頭行進を行う予定だ。