ソウル市は13日、ミスターピザ本社と加盟店主協議会が7カ月を超える紛争を終えることで合意したと明らかにした。今回の事態を契機に、フランチャイズ加盟店を保護するための法律が用意されなければという声が多い。
広告費執行・食材供給価格をめぐる軋轢で始まったミスターピザ問題は、加盟店主協議会が昨年9月からソウルの方背(パンベ)駅近隣の本社前で座り込みを始めて火が点いた。本社は加盟店主協議会の代表が運営する支店を一方的に契約解除するなどし、両者の対立は先鋭化した。会社側と協議会側が刑事告発と公取委申告などで激しく衝突し、店主協議会の代表として活動し紛争の末にフランチャイズを脱退した店主が、3月に自ら命を絶つなど消すことのできない傷も残した。朴元淳(パク・ウォンスン)市長が何回も座り込み場を訪問し、ソウル市が20回を超える面談の席を用意した結果、合意に至ることになった。
「契約解除は死刑宣告だ」。昨年10月、国会議員会館で開かれた「加盟店・代理店不公正制度改善討論会」で出た言葉だ。加盟店主連席会議のキム・テフン事務局長は「フランチャイズ契約を結ぶために全財産をはたいて投じた加盟店主が最も恐れるのは契約解除」と話した。契約解除を避けるために加盟店主は本社が提供する高価な物品を購入し、高価であっても本社と契約した業者に内装工事をまかせる。加盟店の近隣にまた別の加盟店が店を開くなど、不当な目にあっても加盟店主はほとんどが沈黙している。
最近ザ・フットショップ、トレジュール、ダンキンドーナツ、ロッテリアなど全国に33の加盟店主団体ができた。しかし、それに対してザ・フットショップ、パルダギムソンセン(海苔巻き)、ピザハット、ポンジュク(お粥)、ピザエタンの協議会長が契約を解除されたり更新を拒否された。加盟店主は急激に組織化されているものの、本社と集団的協議を通じて問題を解決できる権利は保障されていない。
現行の加盟事業法では、団結権と団体交渉権は認めるものの、本社が共生協約を遵守しない時に規制できる手段はない。本社が協議を拒否すれば、加盟店主が本社との取引中止や休業などのストライキに準ずる対応ができるよう保障した法律が国会に提出されているが、まだ処理されていない。
ソウル市のイ・チョルホ公正経済課主務官は「フランチャイズ本社と加盟店主は労使関係以上に劣悪な甲乙(支配)関係だ。店主協議会の結成を保障するのみでなく、本社が合意事項を必ず履行するよう強制する装置が必要だ」と話した。ソウル市のクォン・ジョンスン民生経済諮問官は「公取委が不公正取引行為だけで取り締まるには、穴があまりに大きく法の限界が多い。今回のように地方自治体が直接仲裁に乗り出し合意を成し遂げた事例が蓄積されれば法と慣行も次第に変わるだろう」と話した。