自営業者の経営状況が、大企業の小売業進出と電子商取引業者の増加のせいで日増しに悪化しているという分析結果が出た。
5日、「月刊労働レビュー」12月号に発表された韓国労働研究院オ・サンボン研究委員の報告書「自営業者の経営状況」によれば、2007年以来7年間、自営業者全体の営業利益率(売上高に営業利益が占める割合)が大幅に下がっていることが分かった。卸売・小売業の場合、2007年の営業利益率が24.5%だったが、2014年には15.3%に大幅下落した。宿泊・飲食業の場合も同じ期間に33.3%から24.2%に減少した。こうした減少傾向は、出版・映像・通信、不動産・賃貸、保健・福祉、教育などすべての自営業種で同様に現れた。
このような営業利益減少の原因としては、これまでは人件費と賃借料の増加が指摘されていたが、分析の結果、人件費の影響は微小で、店舗賃借料の増減もほとんどなかった。人件費以外にロイヤリティーなど販売管理費と売上原価率の増加が営業利益の減少を持たらしたと分析された。
オ研究委員は「売上原価率の増加は、売上高が停滞したことにより発生したが、これは2000年代以後には大企業が関連業種に参入するなど競争激化が経営悪化に大きな影響を及ぼしたため」と分析した。実際、大型マートや大型アウトレットなど、売場面積3千平方メートル以上の「その他大型総合小売業」の数は2007年に375カ所だったが2014年には537カ所に増加した。自営業者のまた別の競争相手として、この間急速に浮上している電子商取引業者が挙げられた。
オ研究委員は「大企業のサービス業進出と電子商取引の拡大は、同じ地域を基盤とする自営業者の売上減少と営業利益悪化に確実につながっている状況」とし「フランチャイズ事業の公正化に関する法律を厳格に遵守する一方、カード手数料率の引き下げなど改善策を考慮する必要がある」と話した。