検察特別捜査本部(本部長イ・ヨンリョル)が9日、禹柄宇(ウ・ビョンウ)元首席に対して職権乱用権利行使妨害などの容疑で逮捕状を請求したと明らかにした。呉元首席が7日に17時間ほど検察の取調べを受けて帰宅してから3日ぶりのことだ。
検察はこれまで呉元首席の捜査記録を検討し、拘束令状を請求するかどうかを悩んできたと明らかにしたが、事実上、禹元首席の令状請求は予定された手順だったと見られる。検察内部には禹元首席の捜査をまともにできなければブーメランを受けかねないという雰囲気があったからだ。特に検察は先月、パク・ヨンス特別検察官チームから受け取ったチェ・スンシル氏の国政壟断に対する黙認、幇助・公務員標的監察・特別監察官室の解体疑惑など11の犯罪事実のほかにも、新たな容疑も突き止めて捜査をしていると予告した。検察は、特検が捜査範囲対象などの問題で捜査しなかった「セウォル号捜査妨害疑惑」なども検討した。
しかし、検察が捜査を急ぐのは身内を保護するためではないかという疑惑も持ち上がっている。検察の捜査の成敗のカギは、検察がどれほど「身内」に対する捜査を徹底的に行えるかどうかにかかっているということだ。禹元首席は自分が捜査対象に上がった昨年7月~10月、キム・スナム検察総長、イ・ヨンリョルソウル中央地検長、アン・テグン法務部検察局長らと電話で話し、不適切な捜査の請託依頼をしたのではないか疑われているが、検察は通話の当事者に対してに何の調査もしなかった。
禹元首席の拘束を決定づける拘束前被疑者審問(令状実質審査)は2~3日以内にソウル中央地裁で開かれるものとみられる。