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朴槿恵裁判、1年以上かかる見込み…賄賂容疑認められた場合、重刑は免れない

登録:2017-03-21 23:22 修正:2017-03-22 07:12
1千万円以上の収賄が認められた場合は10年以上の刑 
請託と見返りの関係を知っていたか否かが争点 
遅くとも4月中旬までには起訴する見込み
朴槿恵前大統領が21日午前、被疑者の身分で調査を受けるためソウル瑞草洞のソウル中央地検庁舎に入る前に取材陣に短い所感を述べている= キム・テヒョン記者//ハンギョレ新聞社

 検察特別捜査本部は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の事情聴取内容を検討した後、近いうちに裁判にかける計画だ。朴前大統領の裁判は現在まで適用された容疑だけで13件に達しているため、大法院(最高裁)の確定判決までは1年以上かかる見込みだ。収賄容疑が認められた場合、少なくとも5年以上の重い刑が言い渡されるものとみられる。

 核心争点は収賄の容疑だ。朴前大統領はチェ・スンシル氏と共謀し、サムスン電子のイ・ジェヨン副会長の経営権承継を助ける代わり、その見返りとしてミル・Kスポーツ財団、チェ氏側の会社などを通じて合わせて433億ウォン(約43億5千万円)を受け取った疑いをかけられている。これに加えて、検察が朴前大統領とロッテとSKの賄賂疑惑に対する裏づけ捜査も速やかに進めており、収賄疑惑と収賄額がさらに増える可能性もある。サムスンが渡した433億ウォンのうち、両財団に拠出した204億ウォン(約20億円)をめぐって、パク・ヨンス特別検察官チームと検察がそれぞれ賄賂と強要の疑いで方向は異なるが、今後の裁判過程で整理されるとみられる。

裁判では、朴前大統領が「請託-見返り関係」を知っていたか否かが鍵となる見通しだ。朴前大統領側はサムスンの経営権継承を助けて欲しいという請託を受けたことはなく、サムスンから受け取った433億ウォンも賄賂ではないと主張している。事実関係そのものを否定しているのだ。

 一方、検察は、朴前大統領の指示内容を具体的に記録したアン・ジョンボム元大統領府政策調整首席の業務手帳や彼がサムスンの役員たちとやり取りした携帯電話のショートメール、陳述などをもとに、容疑の立証に乗り出す方針だ。「大統領府の指示で、サムスン物産と第一毛織の合併の動向を把握した」という保健福祉部官僚などの供述も主要な根拠として活用する予定だ。

 朴前大統領は収賄容疑のほかに職権乱用容疑が適用されたブラックリストの指示疑惑や人事への関与疑惑、公務上秘密漏洩の疑いが適用された大統領府文書の流出疑惑についても、「指示したことがなく、知らなかった」と主張している。一方検察は、金淇春(キム・ギチュン)元秘書室長やチョ・ユンソン前文化体育観光部長官、チョン・ホソン元付属秘書官などを通じて、証拠と供述をかなり確保したとして、立証に自信を示している。

 検察は、朴前大統領を遅くとも来月中旬前までは起訴する方針だ。検察は大統領選挙に及ぼす影響を最小化するため、大統領選挙運動が本格化する4月中旬までには朴前大統領の捜査を終える方針だ。

 裁判で収賄疑惑が認められる場合、重刑は免れない。1千万円以上の賄賂を受け取った場合、無期懲役または10年以上の懲役刑に処される。朴前大統領は、賄賂だけでなく、職権乱用、強要、公務上秘密漏えいなどの複数の犯罪容疑が重なっており、加重処罰になる可能性が高い。ある裁判所の関係者は「現在捜査中なので、具体的な量刑を気にする段階ではない。ただ、朴前大統領は、様々な容疑があり、特に、贈収賄の容疑が認められた場合、かなり重い刑を言い渡されるものとみられる」と話した。

チェ・ヒョンジュン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/787447.html 韓国語原文入力:2017-03-21 22:09
訳H.J(1518字)

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