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朴槿恵前大統領、14時間に及ぶ事情聴取を終えて午前零時に帰宅

登録:2017-03-22 01:32 修正:2017-03-22 07:12
検察出頭し、「国民に申し訳ない」短い所感 
罷免から11日後、ハンギョレ報道から183日後 
犯罪容疑だけで13件の国政壟断の核心被疑者 
チェ・スンシル、収賄の疑いなど積極的に否定 
14時間調査後、未明に帰宅…令状請求は今週にも結論
朴槿恵前大統領が今月21日午前、ソウル瑞草区ソウル中央地検に被疑者として出頭し、庁舎に入る前にフォトラインで所感を述べている=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)前大統領(65)が21日、サムスンから298億ウォン(約30億円)を受け取るなど、433億ウォン(約43億5千万円)の収賄の容疑などで、検察の14時間にわたる厳しい事情聴取を受けた。大統領職から罷免されてから11日後、ハンギョレの報道でチェ・スンシル氏による国政壟断の事件が明るみに出てから半年(183日)後のことだ。朴前大統領は在任中の不正で検察の事情聴取を受ける4番目の元大統領になった。

 検察特別捜査本部(本部長イ・ヨンニョル・ソウル中央地検長)は同日、サムスンから433億ウォン収賄するなど、合わせて13件の犯罪容疑を掛けられている朴前大統領を召喚し、午前9時35分から夜11時45分まで14時間10分間にわたり事情聴取を行った。朴前大統領は、被疑者尋問調査を閲覧した後、翌日6時55分に中央地検を出て帰宅した。検察関係者は「朴前大統領は黙秘権を行使せず、事情聴取を受けた」とし、「質問によって本人の意見を積極的に述べることもあれば、短く答えることもあった」と話した。

 検察は、朴前大統領が大統領府と保健福祉部など、さまざまな省庁を動員してサムスン電子のイ・ジェヨン副会長の経営権承継を手助けし、その見返りとしてチェ氏とミル・Kスポーツ財団などを通じて賄賂を受け取った容疑について、集中的に事情聴取を行った。検察はまた、朴前大統領がチェ・スンシル氏と共に両財団を設立して53社から数百億ウォンを強制的に募金し、大統領府文書の流出を指示した容疑などについても事情を聴いた。朴前大統領が高校時代の恩師に頼まれて「ブラックリスト」の作成を指示したことも事情聴取の内容に含まれたという。

 朴元大統領は容疑のほとんどを積極的に否定したとされる。朴前大統領は、贈収賄と関連し「サムスンがチェ・スンシル氏側に乗馬支援費を渡した事実を知らなかった」という趣旨で答え、両財団の設立については「企業に拠出を強要したことがなく、チェ・スンシルが関与しているという事実も知らなかった」と供述したという。

 検察は調査内容を検討した後、まもなく逮捕状請求の可否を決定する方針だ。キム・スナム検察総長は捜査チームの意見を聞いた後、今週中に最終決定を下すものと見られる。検察内外では犯罪を共謀したチェ氏とイ・ジェヨン副会長、アン・ジョンボム元大統領府政策調整首席などがいずれも拘束された状態で、朴前大統領も拘束すべきだという意見が多い。朴前大統領側の弁護人であるソン・ボムギュ弁護士は同日、YTNとのインタビューで「検察の拘束令状請求に備えているが、そのような事態にならないよう務める」と話した。

 朴前大統領は同日午前9時15分にソウル三成洞(サムソンドン)の自宅を出発して9時23分にソウル瑞草区(ソチョグ)ソウル中央地検の庁舎玄関の前に到着した。朴前大統領は庁舎の前で「国民の皆様に申し訳なく思う。誠実に調査に臨む」と短い所感を述べた。

 朴前大統領は2015年3月17日の国務会議で「韓国社会の各部門に積もりに積もってきた慢性的な不正腐敗に対し、断固とした措置が必要だ」として、腐敗との戦争を宣言した。それからちょうど2年となる同日、朴前大統領は自ら不正腐敗疑惑の核心となり、検察のフォトラインに立った。

チェ・ヒョンジュン、ソ・ヨンジ、キム・ジョンピル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/787448.html 韓国語原文入力:2017-03-22 00:02
訳H.J(1593字)

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