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[社説]「デモの想い」が時代精神になる大統領選挙に

登録:2017-03-13 06:04 修正:2017-03-13 07:48
ハンギョレ「2017大統領選政策諮問団」はTHAAD配備をめぐる外交安保問題や積弊清算、政治改革、二極化解決等を至急課題に挙げた。写真は第20回ろうそく集会が開かれた11日午後、光化門広場で市民が文化公演を楽しみながら掲げたろうそく=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領の罷免で、60日以内に大統領を新しく選ばねばならない早期大統領選挙の幕が上がった。各政党は早ければ今週から大統領候補選びのための党内選挙戦を始める。早期大統領選は前例がないことであるだけに、政界と選管委ともにごたごたが起きないように最善を尽くすべきである。しかし実務的な準備よりも重要なのは、たとえ短い期間でも19代大統領選の時代精神を選挙過程に完全に表わすことだ。今回の大統領選は、韓国社会が一段階前進するはっきりとした道しるべにしなければならない。

 大統領選の時代精神をめぐっては様々な主張や意見がぶつかり合うものだが、その底を流れているものは「ろうそく集会に表われた市民の改革熱望」を具現化することだ。いかなる政治勢力でもこの巨大な流れを具体化して提示できないならば有権者の支持を得るのは大変難しい。選挙というのは基本的にその時期の国民を最もよく代弁する政治家を通じてその空気を現実化する過程であることを肝に銘じるべきである。

 民主主義を無視して暴走する権力に対抗して、平和的に「早期選挙」という手段を作ったのは誰がなんと言おうと「ろうそくの灯」とそれを支持した国民の力だ。それならばろうそくの灯が守ろうと思った価値と集会で鳴り響いた市民の声を選挙に反映することは大変重要なことだ。残念なことに政治は市民を後追いするばかりで、先んじたことはない。これからは変わらなければならない。ろうそくの灯に込められた想いを選挙を通じて政策化し、政党や候補者の改革の意思を刻み込むエネルギーにすべきである。それでこそ不正な大統領に対する弾劾が私たちの社会の実質的な変化につながりえる。

 そうした点から弾劾直後の先週末、集会の広場に集まった市民の話に政界は耳を傾けることを願いたい。政経癒着の根絶と国民の生命・安全を最優先にする政府の誕生、帝王的大統領の終焉など市民のスローガンこそ、今すぐ大韓民国が歩むべき方向である。それが今回の大統領選挙を貫く時代精神であり、新しくスタートする政府が必ずやり遂げなければならない中心課題であろう。

 野党はもちろん旧与党に基盤を置いている政党や大統領候補もこのような時代の流れを悟り、選挙準備に臨まねばならない。弾劾された大統領に自分の運命を任せて再起を試みようとしていては、今回の選挙だけでなく今後も政治的未来を約束するのは難しいだろう。保守理念を底辺から再構成して、ろうそくの灯に込められた改革の熱を積極的に取り込む姿勢を見せることを期待する。

 今後60日も経たないうちにろうそくの灯が念願した私たちの社会の改革が全て実現されるのは現実的に難しい。しかし、最小限そのような変化の大きな歩みが始まったことを確認する時になるべきである。それでこそ早期大統領選の意味が生きる。来る大統領選は大統領一人を選ぶ選挙ではなく、大韓民国を総体的に変える変革の出発点にならなければならない。

「ろうそくと共にした日はすべていい日だった」をテーマに第20回ろうそく集会が開かれた11日午後、ソウル光化門広場でロウソク集会を終えた市民たちが爆竹を打ちあげている=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017/03/12 17:06

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/786159.html 原文: 訳T.W

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