本文に移動

旧正月連休、勤務後に脳出血で亡くなった機関士のカバンには…

登録:2017-02-02 23:52 修正:2017-02-03 09:17
先月27日、勤務後に労組事務室で一人で眠る 
脳出血で意識不明に陥り…遅れて発見 
カバンの中には、カップラーメン、ミカン、 
ミネラルウォーターのボトル 
労組「勤務形態のせいで機関士の睡眠・食事不規則」
亡くなったソウル都市鉄道の機関士O氏のカバン。カップラーメン、ミカン、ミネラルウォーターのボトルなどが見える。昨年5月、ソウル九宜駅のホームドア事故で亡くなった19歳の青年修理技士のカバンにもカップラーメンと箸とスプーンが入っていた=公共輸送労組提供//ハンギョレ新聞社

 旧正月連休の勤務時間に間に合うように一人で事務室で眠ろうとした鉄道機関士が急性脳出血で死亡した。彼が遺したカバンには、カップラーメン、ミカン5,6個、ミネラルウォーターのボトル1本が入っており、周囲の人々を悲しませた。

 2日、ソウル都市鉄道公社労組の話によれば、同公社の入社21年目の機関士O氏(47)は旧正月連休の初日である先月27日午後7時頃、オリニ大公園駅の乗務事業所で仕事を終えた。普段は大田(テジョン)の自宅からソウルに通勤していた彼は、この日帰宅せずにこの駅舎内にある労組事務室で寝ることにした。旧正月連休の交通渋滞で、翌日夕方の勤務時間に出てこられないことを懸念したためだった。

 しかし、就寝中のO氏は突然脳出血によって意識不明状態に陥ることになった。旧正月連休期間であり出勤する人がいなく、彼は意識を失って半日が過ぎた28日午後2時頃になって発見された。直ちに病院に搬送されたが4日後の今月1日に結局亡くなった。

 2日、労組側が公開した彼のカバンにはカップラーメンが1つ、ミカン5,6個、ミネラルウォーターのボトル1本が入っていた。昨年5月、ソウル九宜(クイ)駅のホームドア事故で亡くなった19歳の青年のカバンにもカップラーメンと箸、スプーンが入っており多くの人々を悲しませた。

 公共輸送労組のチョ・ソンエ政策企画局長は「機関士は日ごとに通勤時間が変わる交番勤務形態なので、適時に寝られないことが多く、食事もまともにできない時がある」と話した。そのため機関士はよくカップラーメン、のり巻き、パン、ミカンのような間食をカバンに入れて通い、食事を済ませるということだ。チョ局長はO氏の死について「配員が充分で、機関士が一緒に休める休息空間が用意されていれば、誰も労組事務室で寝なかっただろうし、誰かが早期に発見して応急措置を取ることもできたはず」として悼んだ。

 これに対してソウル市とソウル都市鉄道公社は「労働組合の要求で交代制を交番制に変更して、交番勤務をする機関士のために乗務事業所では構内食堂を運営し配食している」として「特に、旧正月連休の1月27日にはミカンを提供した」と明らかにした。休息空間については「機関士の勤務環境改善のために順次推進中だ」と付け加えた。

イ・チャンゴン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/781139.html 韓国語原文入力:2017-02-02 21:55
訳J.S(1341字)

関連記事