26日、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長の突然の大統領選挙不出馬宣言で、民主党の予備選挙は文在寅(ムン・ジェイン)元代表と李在明(イ・ジェミョン)城南(ソンナム)市長、安煕正(アン・ヒジョン)忠清南道知事の「1強2中」の構図に再編されるという見通しが出ている。
一応、朴市長がこれまで低い支持率から抜け出すことができなかったという点で、今回の不出馬宣言が予備選挙の結果自体に影響を及ぼす可能性はそれほど大きくないと見られている。しかし、朴市長は人口1千万人の広域自治体の首長であり、「合理的革新」路線を掲げて民主党の支持を拡大することに貢献してきた人物だ。朴市長は2014年の地方選挙でも13%差で勝利し、政治的力量を見せつけた。朴市長の潜在力を考慮すると、「文在寅大勢論」を覆す逆転ドラマを狙う李市長と安知事にとって、朴市長の支持票を集めることは重要な問題だ。
朴市長の不出馬が、「きれいな予備選挙」を標榜し他党より先に予備選挙の手続きに入った民主党のイメージに傷を残しかねないという点は、党としては懸念すべき部分だ。党指導部に「野党共同選挙と共同政府の構成」を提案し挫折した朴市長は、予備選挙のルール問題と自分の途中下車は関連がないとくぎを刺している。しかし、もし朴市長と歩みを共にしてきたキム・ブギョム議員まで不出馬の意向を明らかにする場合は「文在寅大勢論」によってだれた民主党の予備選挙興行が打撃を受ける可能性もある。ただし、キム議員は「野党共同政府をつくるためにできる限り尽くす」と述べ、予備選挙への挑戦の意志を再確認している。キム議員は旧正月連休後、予備候補に登録する計画だ。
党の外では朴市長の不出馬を機に民主党を攻撃している。国民の党のパク・チウォン代表は記者らと会い、「(朴市長が)結局、民主党の山城を克服できず、親文(在寅)の覇権主義を超えられなかった。残念で惜しい」と述べた。国民改革主権連帯のソン・ハッキュ議長も立場文を上げ「共同政府の同伴者になる可能性のある開かれた政治家だったのに残念だ。民主党の覇権勢力が積み上げた既得権の壁がどれほど強固なのか改めて確認された」と述べた。
朴市長の落馬とは関係なく、民主党はこの日から大統領選予備選挙の予備候補登録を開始した。民主党は弾劾審判判決が下される翌日まで候補登録を受けつける。この日候補登録を終えた人はチェ・ソン高陽(コヤン)市長が唯一で、文在寅元代表と李市長、安知事は、旧正月連休が明けた後に、候補登録日を決める雰囲気だ。