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「従北の枠組みで学者を裁断する韓国、分断トラウマを克服しなければ」

登録:2017-01-04 22:53 修正:2017-01-05 07:09
キム・ソンミン建国大統一人文学研究団長
キム・ソンミン建国大統一人文学研究団長(建国大哲学科教授)が12月17日、京都で開かれた第3回「統一人文学世界フォーラム」で開会辞を述べている//ハンギョレ新聞社

「慰安婦問題解決の遅れなど、朝鮮半島が“20世紀的状況”に留まっている最大の原因は、分断トラウマのためと考えます」

 キム・ソンミン建国大統一人文学研究団長(建国大哲学科教授)は、12月17日に日本の京都で開かれた第3回「統一人文学世界フォーラム」の開会辞でこのフォーラムの学問的課題が「分断トラウマの克服」にあることを明確にした。

 統一人文学世界フォーラムは、建国大統一人文学研究団を率いて「疎通・治癒・統合の統一人文学」の体系を整えたキム団長が、2012年に「北朝鮮と綿密な関係を有している海外大学」である日本の朝鮮大学校を訪問し学術交流を提案したことから始まった。その後、日本の立命館大学コリア研究センターと中国の延辺(ヨンビョン)大学民族学研究所が合流し、2014年に東京朝鮮大学校で第1回大会を、2015年には延辺大学で第2回大会を行った。今回の京都立命館大学で開かれた第3回大会でも、慰安婦問題とともに「近代化と中国朝鮮族の深層的問題意識」 「朝鮮学校の教育から見た在日朝鮮人の脱市民化問題」 「分断時代、奪われた地で主人として生きる人生-日本ウトロと韓国大馬里(テマリ)の記憶」など朝鮮半島とコリアン・ディアスポラの多様な傷と治癒問題を扱った。

 このようにアジア各国の「韓民族関連大学研究機関」と連帯して、韓民族に関連した多様な人生の話を扱う究極目標は「朝鮮半島の南北とコリアン・ディアスポラの新たな共通性を見つけること」だ。未だ統一人文学世界フォーラムはその目標のための最初の段階である疎通の過程にある。しかしキム団長は、このようにして互いに通じ合うことにより、韓民族に20世紀的人生を強要している根本原因“分断トラウマ”を治癒できる道を切り拓くことができると見ている。キム団長は「分断により皆が疎外されている“分断トラウマ”の現状から抜け出すことこそが、我が民族に“治癒”をもたらす道」と強調してきた。

 キム団長はこの日、慰安婦問題を主題に進行されたラウンドテーブルと関連して「参加した各国の学者は、互いに違いはあるものの、共通していることは皆が分離体制の影響下にあるということ」とし「特に韓国では従北(北朝鮮追従)という枠組みで学者を裁断するなど分断トラウマが深刻な状況」と強調した。キム団長は「分断トラウマの克服は至難な課題であっても、今後もずっと北東アジアの学者と共にこの問題を解決するために努力する」と付け加えた。キム団長はそのために統一人文学世界フォーラムに北朝鮮の学者も参加できるよう努力を続けると明らかにした。

キム・ポグン・ハンギョレ平和研究所長 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/777365.html 韓国語原文入力:2017-01-04 18:14
訳J.S(1226字)

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