本文に移動

朴大統領、オランダ国王にまで「KDコーポレーション」の納品口利きを依頼?

登録:2017-01-04 00:01 修正:2017-01-04 06:43
チョン・ホソン元秘書官「チェ・スンシル氏が支援を要請」 
朴大統領に報告すると、肯定的に反応  
 
「チェ氏に関連した会社とは知らなかった」 
1日の懇談会での主張が偽りであることが判明
20日ぶりに姿を現した朴槿恵大統領が今月1日午後、大統領府の常春斎で担当記者団の質問に答えている=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 チェ・スンシル氏(拘束起訴)が朴槿恵(パク・クネ)大統領を通じてオランダ国王にまで知り合いの会社である「KDコーポレーション」の納品に関する口利きを依頼していた事実が明らかになった。朴大統領は、チョン・ホソン(拘束起訴)元大統領府付属秘書官を通じて、少なくとも3~4回にわたりチェ氏の度重なる請託の報告を受けたという。今月1日、記者懇談会で朴大統領は「(KDコーポレーションが)チェ氏の知り合いの会社だとは知らなかった」と主張したが、これもやはり偽りだったということだ。

 3日、検察と特検チームの説明を総合すると、大統領の日程について事前に報告を受けていたチェ氏は、朴大統領がオランダを訪問する際や主要人物に会う前に、娘チョン・ユラ氏の小学校の同級生の保護者が経営するKDコーポレーションの納品に関する口利きを朴大統領に何度も要請したという。同社は、以前からオランダ・イギリス合作のエネルギー企業「ロイヤル・ダッチ・シェル」との納品契約を進めたが、うまく行かず、大統領の力を借りたいという趣旨だった。

京畿道始興市始華工団にあるKDコーポレーションの工場=資料写真//ハンギョレ新聞社

 チェ氏は、これまで知られている時期より1年ほど前の2013年10月頃から、チョン元秘書官に納品に関する口利きを頼んだという。当時の大統領府発表とマスコミ報道によると、朴大統領は「ロイヤル・ダッチ・シェル」代表取締役に大統領府で接見したが、チェ氏はこれを契機に納品請託に積極的に乗り出したとみられる。チェ氏は翌年3月、朴大統領がオランダのハーグで開かれた「核セキュリティ・サミット」に出席する際にも口利きを依頼し、同年11月初めオランダのウィレム・アレクサンダー国王が韓国を答礼訪問した際にも、納品の口利きを依頼したという。

 チョン元秘書官は検察の調査などで「KDコーポレーションの支援は『チェ・スンシルの意向』だった事実を朴大統領に明らかにしており、大統領も肯定的に答えた」と供述したという。

 朴大統領が実際にオランダ国王との首脳会談で、チェ氏の依頼を実現させようとしたかどうかは確認されていない。KDコーポレーション関係者はハンギョレとの電話インタビューで「5~6年前に『ロイヤル・ダッチ・シェル』にテスト用の商品を納入したが、中止された。その後、納品できるかどうかを問い合わせたことはあるが、実際オランダへの納品は実現しなかった」と話した。

 朴大統領とチェ容疑者はオランダの会社には大統領の力が及ばないことが分かると、国内企業を圧迫する側に方向転換を図ったとみられる。チェ氏らの起訴状によると、朴大統領はオランダ国王との首脳会談直後の2014年11月末、チェ氏の依頼を受けて「現代自動車にKDコーポレーション製品の納入を推進すること」をアン・ジョンボム当時大統領府経済首席秘書官に指示した。KDコーポレーションは2015年、現代自動車に10億ウォン(約9800万円)相当の納品を実現させ、チェ氏はその見返りとして同社からシャネルのバックなど5100万ウォン(約500万円)相当の金品を受け取った容疑が明らかになった。

ソ・ヨンジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/777252.html 訳H.J(1440字)

関連記事