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[インタビュー]「慰安婦ハルモニを守っている韓国人の"エネルギー"に驚きました」

登録:2016-11-09 00:43 修正:2016-11-09 07:41
「Imagine展」日本の漫画家、三島あゆみさん 
平和を祈念する韓日の芸術家17人が連帯
漫画家の三島あゆみさん=コ・ハンソル記者//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領と日本の安倍晋三首相、この2人が手を取り合うように操っている米国のバラク・オバマ大統領。遠くからこれを見守っている一人の少女の寂し気な後ろ姿。今月20日まで、ソウル通仁洞(トンインドン)にあるけやきギャラリーで開かれている「2016 RE: Imagine展-平和を祈念する芸術家たちの風刺の連帯」に展示されている作品「忘れられてしまった人たち」である。昨年の「12・28、韓日慰安婦合意」を風刺した日本の漫画家、三島あゆみさん(36)の作品だ。

あゆみ三島作「忘れられてしまった人たち」=コ・ハンソル記者//ハンギョレ新聞社

 韓国からは時事漫画家コ・ギョンイル祥明大教授や「平和の少女像」の作家キム・ウンソン、キム・ソギョン夫妻など13人が、日本からは彼女の他に川崎亜子氏や橋本勝氏、壱花花氏など5人が参加し、漫画と写真など合わせて40点を披露する。

 彼女は在日朝鮮人に対する差別問題、原発問題、沖縄米軍基地問題など「疎外された人たち」に注目してきた。日本軍「慰安婦」問題に関心を持つようになったのは、2000年12月に東京で開かれた「日本軍性奴隷制を裁く2000年女性国際戦犯法廷」を見てからだ。被害ハルモニ(おばあさん)たちが慰安婦強制動員と性的暴行が国際法の定める戦争犯罪・反人道的犯罪であることを証明し、勝訴に導く姿を見て、彼女は「荒野でハルモニたちが自ら正義を耕しているような気がした」と話した。彼女は2013年に漫画家としてデビューするとすぐに韓国を訪問し、水曜集会に参加するなど「慰安婦」問題解決に向けて声を上げてきた。

あゆみ三島作「壁を越えて」=コ・ハンソル記者//ハンギョレ新聞社

 しかし、三島さんは「慰安婦」問題をなかなか絵にすることができなかったという。「風刺漫画は客観的である時に力を発揮するのに、被害者ハルモニに女性として完全に共感していた。被害者から感じる痛みがあまりにも大きくて絵を描けなかった」。そうするうちに、昨年12月に韓日政府が慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的解決」を宣言し、この合意に米国が関与したという疑惑が持ち上がった。彼女は「思わず『バカバカしい』と言ってしまった。怒りを感じて何かしなければと思った」と語った。彼女は「怒り」で描いた作品5点を持って、今月3日自費で韓国を再び訪れた。

あゆみ三島の作品「忘れられてしまった人たち」(左)と「自衛軍、出動!」=コ・ハンソル記者//ハンギョレ新聞社

 三島さんは今月5日、光化門広場で開かれた第2次汎国民行動キャンドル集会を見守っていた。彼女は「歴史から『慰安婦』問題を消しさろうとする両国政府とは違い、韓国人たちは変わらない。少女像を建て、ハルモニたちを守っている。"エネルギー"がある。そのようなエネルギーで私の作品も鑑賞してくれるだろうと思っている」と話した。

コ・ハンソル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/769394.html 韓国語原文入力:2016-11-08 19:18
訳H.J(1361字)

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