本文に移動

仁川の旧日本軍駐留地に、拳を固めた「平和の少女像」建立

登録:2016-10-30 22:35 修正:2016-10-31 07:00
仁川市民902人が募金に参加 
29日、富平市民公園で除幕式

 日帝強制占領(日本の植民地支配)期間に旧日本軍が駐留していた仁川市の冨平(プピョン)公園に「拳を固く握り、堂々と顔を上げて前に進もうとする力強い」平和の少女像が立てられた。

 200以上の市民・社会団体が集まった「仁川平和の少女像建立推進委員会」は29日午後3時、仁川市富平区の冨平公園で少女像除幕式を開いた。共に民主党のソン・ヨンギル議員、ホン・ミヨン富平区庁長、宗教界など各界の市民約400人が参加した中で除幕式を行った。除幕式では体験行事などの事前行事を始め、少女像の除幕と平和コンサートも行われた。

仁川市の冨平公園に立てられた拳を固く握った平和の少女像=「仁川平和の少女像建立推進委員会」提供//ハンギョレ新聞社

 仁川平和の少女像は6月に発足した少女像建立推進委員会が街頭募金で集めた9千万ウォン(約825万円)で製作された。

 募金には宗教界の他、仁川世元(セウォン)・桂陽(ケヤン)・桃林(トリム)高校の歴史・人文学サークル、石南(ソクナム)中学校生徒自治会所属の生徒たちが自発的に参加するなど902人が参加した。

 推進委員会は仁川総合文化芸術会館に銅像を立てようとしたが、市民アンケートや仁川市との協議を経て冨平公園を建設場所に決めた。

 今回建立された仁川平和の少女像は身長153センチで、髪は短い。脚を肩幅に広げ、拳を固く握り遠くを見つめしっかりと前に進もうとする姿だ。

 銅像を製作したキム・チャンギ氏(52)は主体的な姿の少女を表現するため、拳を握り堂々と顔を上げた姿勢の少女像をデザインした。

今月29日の除幕式に参加した子供たちが平和の少女像と共に記念撮影をしている=「仁川平和の少女像建立推進委員会」提供//ハンギョレ新聞社

 少女像のそばには募金に参加した団体や市民の名前が彫られた青銅板も設置された。

 2011年にソウル鍾路区(チョンノグ)の日本大使館前に平和の少女像が立てられた後、現在韓国には40を超える少女像が建立されているが、仁川ではこれが初めてだ。

 仁川平和の少女像が建設された富平市民公園は、米軍のキャンプマーケットがあった所で、日帝強制占領期間には旧日本軍が駐留していた所だ。朝鮮半島に外国軍がこれ以上駐留しないことを願いつつこちらに建設したという。

今月29日の除幕式に参加した市民が平和の少女像と共にポーズを取っている=「仁川平和の少女像建設推進委員会」提供//ハンギョレ新聞社

 推進委員会のキム・マルスク執行委員長は「2015年12月28日、被害当事者であるハルモニ(おばあさん)の意見を無視した一方的な韓日外相「合意」発表を黙って見ていられない市民が街頭に出て、戦争の痛みと日本軍「慰安婦」問題を記憶し平和を祈る気持ちを込めて市民の募金で『仁川平和の少女像』を建設した」と明らかにした。

キム・ヨンファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/767937.html 韓国語原文入力:2016-10-30 12:04
訳J.S(1345字)

関連記事