チェ・スンシル氏をめぐる疑惑で朴槿恵(パク・クネ)大統領とセヌリ党の支持率が大幅に下がっている中、これまで次期大統領選挙候補の好感度で1位を維持してきた潘基文(パン・ギムン)国連事務総長の支持率も共に下落している。
ハンギョレと韓国リサーチが今月25~26日に実施した世論調査でも、このような現象が目立った。大統領選候補の好感度で、潘総長が17.1%、文在寅(ムン・ジェイン)元共に民主党代表が16.1%を占め、誤差範囲内にあることが分かった。朴大統領の支持率が24%へと下落傾向にあり、セヌリ党の支持率も25.4%で、共に民主党の30.7%を下回っているのと同じ流れを見せている。「支持する候補がいない」との回答も26.9%を占め、潘総長の支持層からかなりの人が留保層に転じたものと分析される。
世論調査会社リアルメーターが、今月24日から26日まで調査して27日に発表(毎週調査)した世論調査の結果でも、潘総長の支持率は先週の調査より0.7%ポイント下落した21.5%である一方、文元代表は0.8%ポイント上がった19.7%を記録し、2%ポイント以内にその差が縮まった。26日の調査では、朴大統領の支持率は17.5%で、就任以来初めて10%台に落ちた。こうした流れは、韓国ギャラップが今月14日に発表(月1回調査)した大統領選候補の好感度で、潘事務総長が27%、文元代表が18%を占め、格差が9%ポイントも開いていたのとは大きく異なるものだ。
潘総長の好感度が朴大統領や与党セヌリ党の支持率と共に下落しているのは、有権者が潘総長を与党候補と認識しているためとみられる。政界ではむしろこのような現象が原因で、来年初めに帰国する潘総長がセヌリ党を選ぶのが困難になったと見る人もいる。チェ・スンシル氏をめぐる疑惑の余波で、政府・与党に対する世論の悪化がどこまで続くか、予想できないからだ。
ハンギョレの世論調査の詳しい内容は、中央選挙世論調査公正審議委員会のホームページ(nesdc.go.kr)を参照。