本文に移動

朴大統領「演説文の流出」謝罪…嘘の釈明が火種になる可能性も

登録:2016-10-26 02:35 修正:2016-10-26 07:50
チェ・スンシルの名前に初めて言及し流出認める 
「大統領府の補佐システムが整ってからはやめた」 
ミル前総長は「今年の春までも秘密の会合運営」 
セヌリ党内部からも特検・離党を要求
朴槿恵大統領が25日午後、大統領府春秋館で演説文の流出と関連し、対国民謝罪記者会見で挨拶している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 現政権の影の実力者と呼ばれるチェ・スンシル氏に朴槿恵(パク・クネ)大統領の演説文などが事前に流出されたという疑惑について、朴大統領が25日、事実を認めて国民に謝罪した。しかし、朴大統領の同日の釈明と相反する内容の証言や情況が相次いでおり、「うその釈明」をめぐる議論まで加わる見通しだ。

 朴大統領は同日午後、大統領府春秋館の記者会見場で、「国民に捧げる言葉」を発表した。朴大統領は「チェ・スンシル氏は過去、私が大変な時に助けてくれたのが縁で、昨年の大統領選挙当時、演説や広報などの分野で私の選挙運動が国民にどのように伝わったのかについて、個人的な意見や感想を聞かせてくれる役割を果たした。また、その一環として、一部の演説文や広報物の表現などについて手伝ってもらったことがある」と話した。朴大統領は「私としてはよりきめ細かな対応を目指し、純粋な気持ちでしたことだが、その理由にかかわらず、国民の皆さんにご心配をおかけし、心痛を与えたことを申し訳なく思っている。国民の皆様に深くおわび申し上げる」として頭を下げた。

 しかし、朴大統領の同日の説明は、ミル財団のイ・ソンハン前事務総長がハンギョレに証言した内容などと相反するもので、歪曲・縮小した釈明をめぐり議論が予想される。朴大統領はチェ・スンシル氏の助けを借りた時期について、「就任後にも、一定の期間は一部資料について意見を聞いたことがあるが、大統領府の補佐システムが整ってからは止めた」と述べたが、イ前総長は昨年秋から今年春まで、チェ氏と共に「秘密の会合」を開き、大統領府の資料を閲覧してきたと明らかにした。朴大統領はまた、チェ氏が手伝ってくれた部分を「一部資料」と言ったが、チェ氏が政府関係者と国家政策にまで関与したという報道が同日、朴大統領の謝罪の直後にも相次いだ。

 朴大統領は同日、チェ氏と関連したミル・Kスポーツ財団の疑惑や真相究明、後続措置などについては全く言及しなかった。

 朴大統領の謝罪に対して文在寅(ムン・ジェイン)共に民主党元代表は「依然として正直ではない。このままだと、本当に収拾できない状況が訪れる可能性もある」と警告した。安哲秀(アン・チョルス)国民の党前代表は、朴大統領に対する特検捜査と内閣の総辞職、大統領府秘書陣の全面的な入れ替えを求めた。

 セヌリ党でも、ユ・スンミン議員が「大統領の謝罪発言はチェ・スンシル氏と関連した様々な疑惑について、違法性の有無について全く説明していない」として、特検や国政調査を要求し、キム・ヨンテ議員が朴大統領の離党を求めるなど、波紋が広がっている。

チェ・ヘジョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/767311.html 韓国語原文入力:2016-10-25 21:59
訳H.J(1386字)

関連記事