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IS、在韓米軍基地と韓国人1人をテロ対象に 

登録:2016-06-20 01:17 修正:2016-06-20 07:03
国家情報院がIS組織員の秘密通信を公開
シリア北部の都市ラッカを行進する過激派集団、イスラム国の隊員=AP・聯合ニュース

 国家情報院は19日、「イスラム過激主義のテロ団体、イスラム国(ISIL)が、在韓米軍の空軍施設2カ所と韓国人1人を指名し、テロを扇動したことが確認された」と明らかにした。

 国情院は同日、報道資料で「イスラム国家が『十字軍と戦おう。イスラム教徒のために復讐せよ』というフレーズと共に、独自のハッカー組織のユナイテッド・サイバー・カリファを通じて入手した世界中の米国とNATOの空軍基地77カ所の位置と、21カ国の民間人の個人情報をメッセンジャープログラムのテレグラムを通じて流布した」と発表した。国家情報院は、「公開的に流布された資料ではなく、内部組織員間の秘密通信内容」と述べた。

 特に、ハッシュ(#)タグされた「キルリスト」には、国内のプロテスタント福祉団体の職員と推定される名前と住所、電子メールアドレスが載っていた。国家情報院が配布した資料には、英語で「京畿道光明(クァンミョン)市鉄山(チョルサン)1棟キム○○」という個人情報が、イタリア、ニュージーランド、イギリス、スウェーデン国籍者の間に含まれていた。国家情報院は、イスラム国が福祉団体サイトのハッキングを通じて個人情報を取得したと説明した。国家情報院の関係者は、「キム氏を指名した理由が反イスラム団体所属だからなのか、または親米団体だからなのか、それとも単に韓国人だから含まれていたのかなどは、担当部署で確認を行っている。国際的な協力が必要な事案だ」と話した。

 イスラム国は、京畿道烏山(オサン)と全羅北道群山(クンサン)の米空軍基地の航空写真と座標も公開したが、国家情報院は「写真はグーグルの衛星地図を、座標はインターネットに公開された資料を総合したものとみられる」とした。警察庁危機管理センターは、「過去18日間の通報を受けて、米軍基地に対する警備を強化した。韓国人と推定される人物に関しては、身辺保護の必要性などを検討しており、周辺のパトロールを強化した」と明らかにした。

 イスラム国が韓国人に対するテロを扇動したのは、今回が初めてではない。今年2月、ユーチューブを通じて韓国人20人を含む、多くの国の市民の個人情報を公開したが、テロの対象となるような明確な理由がない人物たちであることが判明した。国家情報院は「イスラム国がヨーロッパからアジアにテロの範囲を広げており、自生的な同調勢力によるテロを誘導している。国際テロ組織の動向を注視している」と述べた。

キム・ナムイル、イ・スンジュン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2016-06-19 22:10

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/748840.html 訳H.J

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