北朝鮮が最高人民会議第13期第4回会議を29日に平壌(ピョンヤン)で開くと、北朝鮮官営の朝鮮中央通信が9日発表した。今回の最高人民会議は、先月6日から9日まで36年ぶりに行われた第7回朝鮮労働党大会の後続措置と見られる。
党大会で労働党第1書記から労働党委員長に党組織における役職が変わった金正恩(キムジョンウン)委員長の国家組織における役職が、現在の「国防委員会第1委員長」からどのように変わるかが注目される。金委員長は2012年4月の第4回党代表者会議で党の第1書記に就任し、その2日後に開かれた最高人民会議で新設した国防委員会第1委員長に推戴された。
今回は国防委員会を廃止・縮小し、中央人民委員会や政務委員会を新設して委員長を務めるというのが大方の予想だ。こうなると党と国家における役職を総括する「金正恩委員長」という称号が自然になる。中央人民委員会は、故金日成(キムイルソン)主席時代の1972年12月に行った社会主義憲法の改正に伴い、「国家主権の最高指導機関」として新設されたが、1998年9月の憲法改正で廃止された。
金委員長が党大会で提示した「国家経済発展5カ年戦略」の具体的な実行計画が発表されるかにも注目が集まっている。「5カ年戦略」には、「人民経済全般の活性化と経済部門間のバランスの保障」など、抽象的な目的が盛り込まれているだけだった。金委員長が党大会で内閣を「国の経済司令部」と規定し、「国家経済の発展戦略と段階別の計画を立てる」と強調しただけに、最高人民会議で具体的な計画と目標が提示される可能性が高い。
統一部の当局者は9日、ブリーフィングで「最高人民会議で組織・人事改編を通じて内部の雰囲気を刷新し、長期執権の基盤を構築するものと思われる。そのために憲法と法令を改正し、内閣の人事を行うものと予想される」と述べた。
韓国語原文入力:2016-06-09 19:34