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慰安婦被害者のキム・ボクトンさん「財団は必要ない、日本は謝罪すべき」

登録:2016-06-01 01:19 修正:2016-06-01 06:52
「大統領が直接出て名誉回復すべき」と主張 
財団設立後の「少女像」撤去にも懸念示す 
挺対協「免罪符を売った恥ずべき政府」
「慰安婦」被害者のキム・ボクトンさん//ハンギョレ新聞社

 韓日両国の日本軍「慰安婦」被害者の問題に関連した「12・28合意」の履行のための慰安婦支援財団設立準備委員会(準備委員会)が最初の一歩を踏み出した31日、慰安婦被害者ハルモ二(おばあさん)のキム・ボクトンさん(90)は、「財団は必要ない。朴槿恵(パククネ)大統領が直接乗り出し、日本政府に謝罪してもらい、名誉を回復できるようにしてほしい」と訴えた。

 キムさんはこの日の午後、ソウル麻浦(マポ)区延南(ヨンナム)洞にある韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)の事務所で、記者団に「私たちはもうすぐこの世を去る人たちなのに、政府が(ハルモ二たちのために)どうしてあのような財団を作るのか」とし、「これまで私たちが戦ってきたのは、食べ物に困ってからでも、生活が苦しいからでもないのに、(謝罪する意思がない日本の)お金をもらってきた」と政府を批判した。

 キムさんは、準備委員会に対しても「政府側の人たちには子供がいないのだろうか。大切な我が子が戦場に連れていかれて何年もの犠牲を強いられて戻ってきたのに、いくらかだかのお金を、そのまま受け取れるだろうか」と批判し、「(日本軍「慰安婦」問題について)何も知らない人たちに給料をあげるよりも、(そのお金で)貧しい人たちを助けてほしい」と何度もため息をついた。

 財団設立前後に日本側が日本大使館前の「平和の少女像」(少女像)の撤去問題を提起する可能性についても、懸念も示した。キムさんは「少女像の前は平和の路になるべきであり、少女像がいやなら日本大使館の方が引っ越すべきだ」とし、「国民たちも少女像を撤去するわけにはいかないと昼夜を問わず守っているではないか」と語った。

 挺対協は同日声明を出し、「韓国政府が至難の酷い歳月を耐えてきた被害者たちの正当な要求を一瞬にして覆した政治的合意を行ったうえに、準備委員会まで強行するなら、日本政府に10億円で免罪符を売り渡した恥ずかしい政府として歴史に残るだろう」と強調した。

パク・スジン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-05-31 21:11

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/746290.html 訳H.J

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