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同性カップル、婚姻の不受理を認めた韓国地裁の決定に抗告

登録:2016-05-26 23:23 修正:2016-05-27 07:01
「司法は時代の流れを読みとっていない」と批判 
他の2組の同性カップルも婚姻の許可を求める訴訟
同性カップルの映画監督キムチョ・グァンスさん(中央)と映画会社レインボーファクトリー代表キム・スンファンさん(右)が26日、ソウルで開かれた「韓国初の同性結婚申請事件の却下決定に関する記者会見」での発言後、涙を拭っている=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 同性間の結婚を認めてほしいとして訴訟を起こし、却下された映画監督のキムチョ・グァンスさん(51)と映画会社レインボーファクトリー代表のキム・スンファンさん(32)の二人が26日、裁判所に抗告状を提出した。

 二人はこの日、ソウル鍾路(チョンノ)区通仁(トンイン)洞の参与連帯ケヤキホールで記者会見を開き、ソウル西大門(ソデムン)区庁が婚姻届を受理しなかったことを不当として起こした訴訟(家族関係登録公務員の処分に対する不服申請)をソウル西部地裁が前日却下したことについて、「司法が大韓民国の流れを読み切れていないようだ」と明らかにした。

 キムチョ監督は記者会見で「大韓民国国民としての義務を果たしているのに、なぜ単に性別が同じだという理由だけで、制度の外に追いやられなければならないのか分からない。一体どのくらいの時間が経てば認めてもらえるのか分らない」と話し、しばらく涙声になる場面もあった。二人は記者会見後、同性婚訴訟の弁護団と人権団体と共に、ソウル西部地裁に抗告状を提出した。

 しかし、前日に裁判所が「現行法のもとでは同性結婚が認められない」とする一方で、同性結婚を正当な法的婚姻として認めてもらいたいという申請者の立場に共感したことについては、「同性結婚の合法化を実現するための最初の一歩と思う」と評価した。キム・スンファンさんは「裁判所の決定文に初めて平等権に基づいて性的少数者が差別を受けてはならないと明示しており、司法が社会の変化について認知していることを確認した」と話し、「性的少数者の訴訟の当事者が多くなるほど、同性結婚の合法化の実現が可能になると確信している。行動を共にしてほしい」と呼びかけた。

 一方、キムさんらに続き、婚姻届が受理されなかった別の2組の同性カップルがこの日、婚姻認定を求める訴訟(家族関係登録公務員の処分に対する不服申請)の申請書をソウル家庭裁判所に提出した。訴訟に参加した40代後半の女性カップルは、1999年から18年間共に生活しており、30代後半の男性カップルは2013年に両家の両親や家族、親戚が見守る中、結婚式を挙げている。弁護団は、今後同性カップルの要求が却下されるたびに、2の倍数以上に訴訟当事者を増やしていく計画だ。

パク・スジン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-05-26 19:36

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/745609.html 訳H.J

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