事実に反する記述と偏向性で「不良教科書」と批判される小学6年用の国定社会(歴史)教科書に対し、全国の教師2576人が実名で「その通りには教えない」と宣言した。
25日、全国教職員労働組合(全教組)は「韓国の歴史を正しく教える全国小学校教師宣言」を発表した。 教師たちは「小学6年用歴史教科書は、2014年9月の実験本で数百に及ぶ事実に反する記述と偏向性を指摘され、補完過程を経て今年3月に発刊されたが、歴史学界と教育界の分析を通じて、再び124カ所の事実に反する記述と偏向性が発見された」と指摘し、「教科書の誤りを分析した結果と補完資料を参考に教育課程と教材を再構成し、『私たちの国の歴史を正しく教える授業』を実践する」と明らかにした。
また教師たちは歴史補完教材の製作、関連教師への研修開設、代案教材の開発などを市道の教育庁に要求した。 教育部に対しては、歴史学界と教育現場から『不適合』判定を受けた小学国定歴史教科書を廃止し、教科書の発行体制を認定・自由発行体制に転換するよう求めた。
全教組のノ・ミギョン小学校委員長は、教師宣言が出された背景について、「国定教科書体制で運営され続けてきた小学校において、教科書不良問題は今始まったことではない」とし、「国定教科書に対する信頼が大きく崩れているので、教師が児童への質の高い授業のために積極的に教科書の他に多様な資料を活用する」と説明した。
問題になった小学6年用社会科教科書は、韓国の近現代史を含む事実上の「歴史教科書」であり、3・1運動の勃発地域数を誤って記述するなどの事実に反する記述(93件)、慰安婦、親日附逆派(反民族的行為をした親日派)、貧富格差という用語を削除するなどの偏向的叙述(31件)があるという歴史学界の分析結果が今年3月に発表された。