施設建設まで安山教育庁に保存
葛藤仲栽したキム・グァンジュン事務総長
「痛みある人をいたわる世の中になってほしい」
246人の除籍処理が今になって明らかに
セウォル号事故で犠牲になった2年生の生徒たちが使っていた京幾道安山の檀園高の「存置教室」問題が、社会的合意で妥結した。2月28日、国内の7大宗教団体の集まりである韓国宗教人平和会議が、セウォル号事故の檀園高犠牲者家族と檀園高在校生父兄の仲裁に乗り出してから72日目である。 しかしこの日、一部の遺族はセウォル号の惨事の痕跡を消すものだとし反発したし、犠牲になった生徒たちが学籍から除籍処理された事実が今になって明らかになり、遺族数十人が檀園高を訪ねて抗議した。
9日午後、安山市の花郎(ファラン)遊園地内にある政府合同焼香所で「4・16安全教育施設建設のための協約書」の協約式が開かれ、存置教室を安全教育施設が完成するまで安山教育支援庁の別館に暫定的に移転することに合意した。協約式には4・16家族協議会のチョン・ミョンソン運営委員長、イ・ジェジョン京幾道教育監(教育委員会委員長に相当)、ナム・ギョンピル京畿道知事、ユン・ファソブ京畿道議会議長、チェ・ジョンギル安山市長、ノ・ソンドク安山教育支援庁教育長、チョン・グァンユン檀園高校長が参加した。
協約では教室臨時移転の外にも、4・16安全教育施設の建設及び運営と4・16追悼行事開催及び支援、檀園高内の記憶空間造成などの内容が盛られている。 安全教育施設は檀園高の隣に地下1階~地上4階、27室の規模で2018年9月に竣工される予定であり、追慕施設11室、管理施設5室、研修施設9室、便益施設2室などが作られる。
仲裁を務めた韓国宗教人平和会のキム・グァンジュン事務総長(60、聖公会神父)は、「遺族が大きな譲歩をした。4・16家族協議会のチョン・ミョンソン運営委員長が『子供達が通っていた檀園高を発展させることに総力を傾けなければならないのではないか』と涙で遺族たちに訴えた」として「痛みある人々をいたわる世の中であってほしい」と話す。
一部の遺族たちはこの日、「子を失くした親の心がお分かりですか」と書かれたプラカードを手に、協約式が行われていた間、教室存置デモを行なった。キム事務総長は「専門家と遺族の意見を反映させて細部的な教室移転日程は協議中であり、原型そのまま移す」と述べた。
一方この日の午後、セウォル号事故で犠牲になった檀園高生徒246人が全員除籍処理されたことが明らかになり、遺族50人余りが檀園高を訪ねて抗議した。檀園高は2月、セウォル号で犠牲になった生徒246人(行方不明者4人を除く)に対し除籍処理した。
京畿道教育庁関係者は「学校生活記録簿の除籍処理が遺族との事前協議過程なしに進められた点について非常に遺憾に思っており、遺族に丁重にお詫びします」と言った。初等中等教育法と施行令及び教育部訓令(127号)は「生徒死亡時、学校長はこれを確認できる公的書類を受けて除籍処理する」となっている。
韓国語原文入力:2016-05-09 19:38