開城(ケソン)工業団地入居企業が9日、韓国政府による同工団閉鎖に対し違憲審判訴訟を提起した。
開城工団入居企業らはこの日午前、違憲審判訴訟の提起に先立ち、ソウル鍾路区斎洞の憲法裁判所前で記者会見を行い、「韓国政府が率先して何ら法的根拠もなく開城工業団地を全面中断し、国民の財産権を侵害した」として「開城工業団地中断措置が違憲であることを確認するため違憲審判を請求する」と明らかにした。
この訴訟を受任したキム・グァンギル、ノ・ジュヒ弁護士は、「今回の違憲審判訴訟は政府の開城工業団地全面中断措置が国家安保など公共の目的のために必要な措置だったか否かについて実体的判断を求めるものではない」とし「政府の2・10開城工業団地中断措置が、法の形式を備えているかに対する判断を求めるための訴訟」と説明した。
開城工業団地企業協会のチョン・ギソプ会長は「憲法に違反した開城工業団地全面中断措置が違憲であることを確認するのは、大韓民国の法治主義が作動していることを北朝鮮に見せるため」と話した。 またチョン会長は「突然の全面中断措置により廃業の危機に陥った入居企業と大量解雇に瀕した勤労者についても、仮に合法的手続きを通じて措置が取られたならば被害を最小化できただろう」と指摘した。
今回の訴訟には108の開城工業団地入居企業、37の開城工業団地営業企業(開城工業団地に営業所を置いていた企業)、18の開城工業団地協力企業の合計163の企業が参加した。