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メキシコ、2年抑留した北朝鮮貨物船に没収命令

登録:2016-04-16 08:19 修正:2016-04-16 14:06
行政力損失・国家費用支出防止目的
2014年7月からメキシコ当局に抑留され15日に没収命令を受けた北朝鮮貨物船のムドゥボン号=資料写真//ハンギョレ新聞社

 メキシコ政府が2年近く抑留している北朝鮮船舶「ムドゥボン号」を没収したと、連合ニュースが報じた。

 同通信は15日、メキシコ、検察、官報を引用して「連邦検察庁は前日、ムドゥボン号を国家財産として没収する措置を取る命令を官報に掲載した」、「没収措置命令は同日から効力が発生する」と報じた。さらに「メキシコ連邦検察は官報を通じてムドゥボン号にあるメキシコ政府の行政権の行使を放棄し、これ以上の行政力損失と国家費用支出を防止するためムドゥボン号を国家財産として没収すると明らかにした」、「航海安全のために航海や海上商業に関する法に従い決定したと説明した」と報じた。

 連合ニュースは、「メキシコ政府が官報に表明した公式立場を見ると、没収の命令は最近の国連安保理の決議案の履行とは直接の関係はない」、「(ムドゥボン号の臨時の停泊費用を負担してきた)メキシコ政府の支出の防止と海上安全や環境保護のための措置と見られる」と分析した。

 メキシコのエンリケ・ぺーニャ・ニエト大統領は4日、メキシコシティで朴槿恵(パククネ)大統領と首脳会談を開き、「北朝鮮の核実験は安保理決議を正面から違反したもので、韓国政府の朝鮮半島平和安定と北朝鮮の非核化に向けた努力を今のように今後も全面的に支持する」とし、「メキシコ政府は国連加盟国の義務を忠実に履行する次元で北朝鮮のムドゥボン号を処理している」と明らかにしている。

 6千700トン級の貨物船ムドゥボン号は、2014年7月にキューバを離れて北朝鮮へ向かう途中、メキシコのベラクルス州トゥスパン近隣海域で航路を離脱して座礁した。メキシコ政府は安保理の制裁対象になった遠洋海運管理会社(OMM)所有のムドゥボン号を抑留してきており、船に乗っていた北朝鮮船員たちは昨年北朝鮮に帰国した。

チョン・ジョンユン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-04-16 00:03

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/739966.html 訳Y.B

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