登録 : 2016.04.08 23:43 修正 : 2016.04.09 06:56

両党揃って敏感な争点には沈黙

米軍が2014年ミサイル防衛システム(MD)の核心となるTHAADを試験発射している=米国防省ミサイル防衛庁//ハンギョレ新聞社

代わりに公約集に「KAMD構築」明示
国民の党は安保公約皆無
「公党として無責任」批判

開城工業団地など南北関係に対しては
セヌリ党、対北朝鮮制裁強化のみ強調
共に民主党は経済次元の正常化意志
正義党「解決のために対話を再開すべき」

 セヌリ党と共に民主党は、4・13総選挙の統一・外交・安保分野の公約で、一様に安保を強調しつつ、敏感な争点であるTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備問題についてはそろって口を閉ざした。 「安保と経済の二頭立て戦略」を選んだセヌリ党と、経済民主化を前面に出し、安保問題については「消極戦略」を取った共に民主党の戦略がそのまま現れた。 開城(ケソン)工業団地問題をはじめとする南北関係については、セヌリ党は対北朝鮮制裁強化・集中のみを強調した。 一方の共に民主党は、経済問題という観点で開城工業団地の再操業と南北経済協力の再開を積極的に掲げた。 国民の党は統一・外交・安保分野の公約を示さなかった。 「経済」で勝負する戦略だ。 安保問題専門家のキム・ジョンデ氏(比例代表順位2番候補)を迎え入れた正義党が用意した朝鮮半島統一外交政策の下絵の鮮明さが特徴的だ。

 セヌリ党の「対北朝鮮強硬、安保イシュー浮き彫り」戦略は、同党の伝統的路線に忠実なものだ。 反面、北朝鮮の4回目の核実験以後、3カ月ごとに朝鮮半島情勢が揺れ動き緊張が極限にまで高まった状況で、共に民主党と国民の党の消極的態度は、既存野党勢力の総選挙選略とかなり異なる。 キム・ジョンイン非常対策委員会代表が導く共に民主党のこうした前例のない消極的態度には、安保イシューは与党に有利という固定観念、経済民主化イシューに集中するという総選挙選略、朴槿恵(パククネ)政権の対北朝鮮・外交・安保政策に対する一般世論の反応が否定的でないという政治的判断が作用したものと見られる。 統一・外交・安保公約を示さなかった国民の党の態度は、公党として無責任という評価を避けることはできない。

 問題は、汎与党勢力の対北朝鮮強硬一辺倒な対応と、野党勢力の消極的・傍観的態度により、かつてない危機に瀕した朝鮮半島情勢を安定させ、完全に断絶した南北関係を復元する解決法の用意に関して切実な社会的熟慮と動力を集める主体が失踪したという事実だ。

■与野3党がそろって口閉ざすTHAAD配備

 北朝鮮の4回目の核実験以後、最も尖鋭な争点である米軍のTHAAD配備問題に対しては、3党そろって公約で言及しなかった。

 各党の算法はそれぞれ異なる。 セヌリ党は朴大統領のみならず金武星代表までが「THAAD配備協議はあまりにも当然のこと」と積極的に賛成したが、配備予想地域の反発などが問題になれば総選挙に役立たないと判断しているようだ。 キム・ジョンイン代表の共に民主党は、THAAD配備問題に明確な賛否の態度を明らかにしなかった。 キム代表の「THAAD配備は冷静に考えなければならない」とした留保的な態度は、安保問題を浮上させまいとする総選挙選略と無関係ではなさそうだ。 セヌリ党と共に民主党は、公約からTHAAD配備関連の内容を抜いた代わりに、そろって「韓国型ミサイル防衛システム(KAMD)」の構築を掲げた。

 国民の党の安哲秀(アンチョルス)共同代表は、THAADと関連して「公論化を通じて国民の共感を得なければならない」という水準の態度を見せた。 院内政党のうち唯一、正義党だけが公約発表記者会見文で、政府のTHAAD配備推進を朴槿恵大統領の「即自的強硬対応」と猛非難し、事実上配備反対の意向を明らかにした。

■総選挙の結果で開城工業団地の運命に変化

 北朝鮮のロケット発射直後に朴大統領の主導で決定された開城工業団地の全面操業中断に対して、セヌリ党は積極歓迎すると明らかにした。 政府は工業団地入居企業に「補償」ではなく「支援」をするという態度だ。 しかし、セヌリ党の総選挙公約には開城工業団地被害企業と関連した言及は全くない。 開城工業団地の問題を取り上げたところで選挙の役には立たないという計算に従ったものと見られる。

 共に民主党は「総選挙・大統領選挙の勝利を通じて開城工業団地を正常化する」という公約を掲げた。 開城工業団地の「経済」関連性を強調し、南北経済協力の再開推進を公約し、工業団地入居企業の被害「補償」を約束した。 安保ではなく経済問題の次元で接近したわけだ。

 国民の党の総選挙公約には、開城工業団地に関連した内容はない。 ただ、安哲秀代表が開城工業団地の全面操業中断が「国益に役立たない選択」と批判した程度だ。 正義党は「自害的な開城工業団地全面操業中断措置を撤回し、早く再稼働できるようにする」としながら、経済協力など南北交流協力の復活・活性化・制度化を公約した。

■「和解・協力の戯言並べるな」VS 「北朝鮮核問題解決のため南北対話」

 金武星代表は「(北朝鮮との)和解・協力といった戯言だけ並べる考えをすっぱり変えなければならない」と述べた。 「朝鮮半島非核化のために対北朝鮮圧迫外交」を推進すると公約した理由だ。 セヌリ党は「今後、南北関係正常化時に離散家族の故郷訪問推進を検討する」と公約したが、南北対話を推進する意向は明らかにしなかった。

 共に民主党キム・ジョンイン代表の南北対話に関連した態度も同じく不明瞭だ。 キム代表は先月16日の寛勲(クァンフン)討論で「対話はすべきではないかと考える」という程度の中途半端な態度を見せた。 「(北朝鮮核問題の)根本的解決方法を見つけるための対話と協議を始めなくてはならない」という文在寅前代表の態度とは大きく異なる。 そのため公約には「北朝鮮核問題の解決と朝鮮半島平和体制構築のための南北会談や朝米会談の開催と6カ国協議の早期再開を推進する」としつつ、「統一・対北朝鮮政策に対する国民的合意強化」を前面に出した。 以前よりはるかに慎重だ。 共に民主党は、南北首脳会談の定例化と多様な分野別南北会談の制度化も推進すると公約した。

 国民の党は一部の党幹部が「南北対話チャネルの復元」を主張したことはあるが、安哲秀代表はこれと関連して公開的に話したことはない。 総選挙公約にも関連内容はない。

 正義党は「平和と共生の朝鮮半島と東アジア」という大きな絵で「中堅・平和・架橋国家大韓民国」というビジョンを提示して、「非核化・平和体制転換・朝米敵対関係の清算と修交」のような平和的解決法のために対話を再開しなければならないと明らかにした。

キム・ジンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-04-08 19:36
http://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/738924.html 訳J.S(2874字)

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