韓国と中国の政府が国連安全保障理事会(安保理)決議2270号の履行を巡り衝突した。
韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外交部長官は14日夜、中国の王毅外交部長との電話会談で「北朝鮮が安保理決議を全面的に拒否し持続的に挑発と威嚇を続けている状況で、徹底した制裁履行に一層集中しなければならない」と強調したと韓国外交部が明らかにした。 一方、中国外交部は、王毅部長が尹長官に「対話と談判の道を回復する方法を模索しなければならない」と強調したと公開した。 尹長官の「制裁集中」と王毅部長の「対話と談判の回復」主張が対抗したことになる。
王毅部長は尹長官との電話会談で、安保理決議の「全面的で完全な履行」を繰り返し強調したが、これは制裁、情勢安定、対話・交渉の三拍子が均衡を取らなければならないという意味だ。 これに先立ち王毅部長は11日、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相との会談後に行われた記者会見で「3項目の呼び掛け」を発表し、「安保理決議は変形または、選択的に履行されてはならない」と釘を刺した。 「制裁」と関連しても「朝鮮(北朝鮮)の民生と人道的要求に影響を与えることは防止しなければならない」という但し書きが必ず付いている。 王毅部長はさらに3項目の呼び掛けで、「安保理決議以外の一方的制裁は安保理から与えられた権限ではなく、国際的共通認識もないもので当然に慎重でなければならない」と強調し、韓米政府などの独自制裁に事実上反対の意向を示した。 韓米両国政府による制裁一辺倒のアプローチとは完全に異なる。