登録 : 2016.02.14 22:08 修正 : 2016.02.15 07:28

開城工業団地閉鎖の波紋

12日午前、ソウル汝矣島の中小企業中央会で開かれた開城工業団地入居企業非常総会の参加者が疲れた様子で顔を手で覆っている=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社
 政府が開城(ケソン)工業団地(開城公団)入居企業に「南北経済協力保険金」を早期支給すると発表したが、保険金が実際の被害額にはるかに及ばないものとみられ、反発が予想される。

 特に、入居企業らは、これまで統一部と輸出入銀行に対し、現実とかけ離れた不合理な経済協力保険制度の改善を求めてきたにもかかわらず、全く受け入れてもらえなかったと批判している。

企業別の限度額6億5000万円に制限 
それさえも124社のうち78社だけが加入 
ほとんどそれ以上の被害額が推定される 

「経済協力保険制度の不合理な構造が原因」 
入居企業ら、数回に渡り利用規約の改善を要求 
統一部や金融監督院など終始“無反応”

 14日、開城公団入居企業関係者によれば、経済協力保険を作る当時から保険加入金額の限度と保険金の算定基準など、様々な規定が企業の実際の被害を補償するには不十分な構造になっていた。

 現在経済協力保険の企業別加入金額の限度は70億ウォン(約6億5000万円)に制限されている。被害が認められた場合、最大70億ウォンを限度に被害額の90%まで補償してもらえる。今回の工業団地の閉鎖でほとんどの企業が70億ウォン以上の損害を被ると推定されるが、いくら大きな被害が発生しても、保険金は70億ウォンしか受け取れない。

 入居企業は、特に保険金の算定の際に、補償対象となる資産の基準を総投資資産ではなく、登録資本金と長期借入金で算定するようにしたことも問題だと指摘してきた。機械や設備に継続的に投資してきた企業は、このような算定基準によると、保障額が実際の投資額よりもはるかに少なくなるからだ。開城工団の設立初期から事業を始め、これまで200億ウォン(約18億6000万円)ほどを投資したある企業は、「最初に投資した固定資産よりも、経営を続けながら発生した流動資産の規模がはるかに大きい企業の場合、登録資本金を基準に保険金を算定する方式では、実際の被害を補償してもらえない」と指摘した。

 また、現行の経済協力保険は補償対象から半・完成品、原・副資材など、在庫資産の被害をはじめ、納期遅れによる違約金、営業利益の損失、顧客の離脱、人件費や賃貸料などの追加損失などを補償から除外している。入居企業らは、2013年に開城工団が一時中断された当時も、このような大損害を被ったが、全く補償してもらえなかったと話した。

 1社当たりの加入額の限度が10億ウォン(約9300万円)である交易保険の場合、原料・副資材などの被害が発生した場合、補償してもらえるが、保障金額が少ないうえ、補償手続きも複雑であるため、現在加入している企業がない。経済協力保険には、今月5日現在、入居企業124社のうち78社が加入している。

 開城工団企業協会は、「戦争」や「不可抗力」などによる稼働中断が原因で発生する営業利益の損害と人件費、固定費などを補償する「利益損失特別約款」を設けるように、これまで統一部と輸出入銀行などに対し、再三提案してきたが、聞き入れてもらえなかったという。

 2013年の稼動中断当時、入居企業が統一部に申告した被害額は1兆566億ウォン(約984億9000万円、営業所の被害額を含む)であり、統一部が証拠資料として確認した被害額は7067億ウォン(約658億7000万円)だった。ところが、実際に保険金を受領した企業は56社、保険金は1761億ウォン(約164億1000万円)に過ぎなかった。それさえも公団稼働が再開されると、規定により11億ウォン(約1億300万円)を除いて、ほぼ全額の保険金が回収された。入居企業の関係者は、「今回の被害は少なくとも2兆ウォン(1864億2000万円)を超えるだろう」と予想した。

 チョン・ギソプ開城工団企業協会会長は「これまで継続的に統一部と輸出入銀行、金融監督院、公正取引委員会、政界などに公文書も送ったり、直接訪ねて経済協力保険の改善を訴えてきたが、全く聞き入れてもらえなかった。昨年8月の国会で開かれた経済協力保険の改正のためのセミナーに、統一部の幹部が参加し『制度の不備を認識しており、改善策を模索している』と言っていたが、その後は何も変わらなかった」と指摘した。

ユン・ヨンミ先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2016-02-14 19:42

http://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/730298.html訳H.J

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