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THAAD1個砲隊だけで約2千億円

登録:2016-01-31 23:18 修正:2016-03-07 19:49
高高度防衛ミサイルとは
THAAD砲隊構成図と車両//ハンギョレ新聞社

 高高度防衛ミサイル(THAAD<サード>)は、飛んでくる敵のミサイルを撃ち落とす米国の地上配備型ミサイル迎撃システムだ。THAAD1個砲隊は迎撃ミサイルと移動式発射台、AN / TPY-2レーダー(X-バンド)、発射制御・通信所(TFCC)の4つの要素で構成されている。敵の弾道ミサイルをレーダーが探知して軌道を追跡すると、発射制御・通信所がレーダーによる情報に基づいて迎撃ミサイルを発射する。主に中・短距離弾道ミサイル(射程距離3000キロメートル以下)の迎撃に使われる。

 THAADの迎撃ミサイルは、射程距離200キロメートルに、迎撃高度40〜150キロメートルであり、1段固体推進ロケットエンジンと赤外線探知機、弾頭破壊飛行体(kill vehicle)などを搭載している。発射台は、M1075大型戦術トラック(HEMTT-LHS)に載せられており、移動性に優れている。 1つの発射台に迎撃ミサイル8基が装着され、1個砲隊は、最大9つの発射台で構成される。

 THAADの目に当たるAN / TPY-2レーダーには、前方配置モード(FBX)と終末段階配置モード(TBX)の二つの方式がある。前方配置モードでは、THAADシステムとは別に、敵のミサイル探知のために配置される。現在、米軍は、日本(2基)、トルコ、アラブ首長国連邦などにAN / TPY-2レーダーを前方配置モードで配備した。検出距離は「1000キロメートル以上」だ。

 終末段階モードでは、THAADシステムの一部として、敵のミサイル迎撃のための軌道を検出し、追跡する。検出距離は約600〜800キロメートルであり、前方配置と終末段階のモードを切り替えるのに、8時間がかかる。THAAD1個砲隊を朝鮮半島に配備するのに1兆〜2兆ウォン(約1002~2005億円)かかる。韓国全域を守るには、少なくとも2基の砲隊の配備が必要とされている。

パク・ビョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-01-31 19:28

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/728668.html 訳H.J

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