大統領府近隣地域での集会禁止に抗議
市民の代わりに「ホログラムによる集会」開くことに
大統領府近隣地域での集会を禁止する警察の方針に反発し、人権団体が、大統領府に近いソウル光化門(クァンファムン)広場でホログラムを使った“幽霊集会”を開催する。集会場所に集まれない市民に代り、拳を突き上げたり、横断幕を持っているホログラムを、別に録音された声と共に流す計画だ。
国際人権運動団体のアムネスティ韓国支部は1月31日、朴槿恵(パククネ)大統領就任3周年を迎える2月24日に、ソウル光化門広場でホログラム集会を開く計画だと発表した。スペインで昨年4月に公共の建物周辺でのデモを禁止する法律が可決された後、「ホログラム・フォー・フリーダム」という団体がこれに抗議するため開催したデモに倣ったものだ。
アムネスティは、大統領府近くの清雲孝子(チョンウンヒョジャ)洞住民センター前で、2月24日に集会を開きたいと申告書を提出したが、警察から「交通妨害」を理由に禁止通告されたことを受け、これに抗議するために今回の集会を計画した。警察が大統領府近くの集会に禁止通告したのは今回が初めてではない。市民団体は、2014年6月10日に「セウォル号事故に対する国民の要求を大統領府に伝えたい」という趣旨で、大統領府周辺61カ所で集会申告を出したが、警察は「住宅街の平穏を害すという住民の嘆願があった」などの理由で、61カ所すべてに禁止通告を出した。これに対し市民団体が起こした訴訟で、裁判所は昨年10月、「警察が住民から受けた嘆願書が本物かどうかは非常に疑わしい」という理由で集会禁止通告が違法であると判決した。
アムネスティのピョン・ジョンピル戦略キャンペーンチーム長は「警察がそれ以降、大統領府周辺地域集会に禁止通告を乱用し、集会現場では車壁や放水銃を使うなど、悪循環が続いている」とし「集会は本質的に、特定の対象に主張を伝えるものであるだけに、市民が(大統領に)直接主張を伝えられないのなら、ホログラムを通じてでも(メッセージを)送ろうという趣旨」だと述べた。
韓国語原文入力:2016-01-31 20:04