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朴大統領、保育課程に交付金投入させる法改正指示 教育庁予備費を差等支援

登録:2016-01-26 00:11 修正:2016-01-26 06:31
朴槿恵大統領//ハンギョレ新聞社

保育予算編成しない場合は“不利益”与えると警告 
労働界の「2大指針」への反発を狙い 
「不法集会は強力に責任を問う」

 朴槿恵(パククネ)大統領は25日、保育課程(3〜5歳の無償保育)予算編成をめぐる議論と関連し、「中央政府が用途を指定し、保育課程のような特定の用途の交付金を直接投入できるようして、市道教育庁はもらえるお金はすべてもらって、いざ使うべきお金は使わない状況を制度的に遮断できるよう」関連法の改正を指示した。また、「原則を守る人が得をする社会を作るべきだ」とし「当初、国民と交わした約束、その原則を守るために努力している市道教育庁には、3000億ウォン(約296億3000万円)の予備費を優先配分する案を積極的に検討すること」を指示した。保育課程の財源をめぐる論議が毎年繰り返されているが、朴大統領自身の大統領選挙公約である無償保育実施の財源を市道教育庁に押し付ける現行方式を強行し、「予備費の差等支援」を通じて市道教育監(教育委員長に相当)を懐柔しようというものと見られる。

 朴大統領は同日午前、大統領府首席秘書官会議で、「昨年に続き保育課程が政治的に問題とされているが、いつまで子供と親を人質にした、このような状況が続かなければならないのか、残念だ」と述べた。さらに朴大統領は「市道教育庁が子供と親を政治的人質として利用する状況が再発しないように、根本的な対策を用意しなければならない」とした上で、地方教育財政交付金法の改正を通じて保育予算編成を教育庁に強制(目的交付金の新設)する意向を示した。義務教育を実施する「教育機関」に使われるべき予算を、「保育機関」に回すということだ。しかし、保育課程は朴大統領の大統領選挙公約ではあるものの、義務教育事業ではない。京畿道教育庁のイ・ジェジョン教育監は「教育事業に使われるべきものを、法を改めてでも(他に)使おうという大統領の発言は、教育までも放棄するということなのか。教育の未来に対する甚大な懸念を抱かざるを得ない」と反論した。

 朴大統領はまた、「教育部は、すでに昨年10月、保育課程助成金を含む2016年教育交付金41兆ウォン(約4兆500億円)を市道教育庁に全額支援した。しかし、ソウル市と京畿道の教育庁は保育園の保育課程予算を1ウォンも編成していない」とし「もらえるお金はすべてもらって、いざ使うべきお金は使っていない」と攻撃した。朴大統領は続いて「政府は原則を大切にしている。人気迎合的で、真実と異なる歪曲された主張に対しては、原則を守る政府の断固とした態度を示し、原則を守る人が得をする社会を作らなければならない」と正面から立ち向かう意志を明らかにした。

 朴槿恵大統領は今月22日、政府が発表した「一般解雇」及び「就業規則の変更要件の緩和」など2大指針の内容を説明し、「子供たちの将来を無視して、国の未来を考えない政界の一部の既得権勢力と労働界の一部の既得権勢力の抵抗に揺らぐことなく、国民と共に改革を進めていく」と述べた。朴大統領は、政府の2大指針の強行などに反発し、最近、政労使委員会から脱退を宣言した韓国労働組合総連盟に向け「対話自体を拒否し、本人たちの主張が貫徹されるまで闘争を続けるとして街頭に出ている」と指摘し「韓国が再び通貨危機のような危機を迎えないためには、個人利己主義や集団利己主義、職場を離れて街頭に出る集会文化から脱却する必要がある」と非難した。朴大統領は特に「過去から続いてきた、社会混乱を引き起こす扇動的な方法は、結局、国家的にも個人的にも役に立たない。不法集会と扇動については強力に責任を問うべきだ」と強硬対応の方針を明らかにした。

チェ・ヒェジョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-01-25 21:23

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/727852.html 訳H.J

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