参与連帯が韓日政府による日本軍「慰安婦」問題合意を歓迎するとした潘基文(パンギムン)国連事務総長の発言に対して遺憾を表明し、今回の合意に対する立場を質す公開質問書を発送した。
参与連帯は11日、「韓日慰安婦問題合意に関連した国連事務総長の立場を尋ねます」というタイトルの公開質問書を潘事務総長に送ったと明らかにした。
参与連帯は質問書で「今回の韓日『慰安婦』問題合意は、国連が強調した『被害者中心のアプローチ』原則と価値に符合しないにも関わらず、今回の合意に対して国連の首長である潘事務総長が“歓迎”の立場を明らかにしたことに対し、深刻な遺憾を表さざるをえない」と述べた。
潘事務総長は今月1日午後、朴槿恵(パククネ)大統領に電話をかけ「(韓日)両国が今回、24年間難問となっていた慰安婦問題について合意に至ったことを祝う」として「朴大統領がビジョンを持って正しい勇断を下したことに対し、歴史が高く評価すると考える」と明らかにしている。
参与連帯は「今回の合意は被害当事者の意思の確認も行われず、合意の過程に被害者の参加が全くなく、1991年の被害当事者による最初の公開証言以後、被害者たちが一貫して要求してきた国家次元の謝罪と法的賠償、再発防止措置は全く反映されておらず韓国内外から強い批判を受けている状況」と明らかにした。
参与連帯は続けて「国連の種々の人権機構は、これまで日本軍『慰安婦』問題を『反倫理的犯罪』と規定し、日本政府に対して『法的責任の受け入れ』、『被害者に対する賠償』、『責任者起訴』を勧告してきた」として「今回の『慰安婦』問題合意は、これまでの慰安婦問題に対する国連の勧告案にも合致しない」と指摘した。
さらに参与連帯は、潘事務総長に、国連が原則に据えている人権被害者の権利と戦争犯罪解決原則、国連の勧告に今回の合意が符合すると考えるのか▽今回の合意と関連して安倍晋三首相とも通話したか▽国連事務総長が今回の合意を無効にする努力をしなければならないという主張に対してどう思うか▽日本政府の謝罪と法的賠償、再発防止措置などが被害者の参加の中で成り立つよう直接韓日両国に促す意向があるかの4点の質問に答えることを要求した。