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韓国検察、わいせつ情報を放置した疑いでカカオ前代表を在宅起訴

登録:2015-11-05 09:59 修正:2015-11-05 10:01
カカオトーク「異例であり法的対応」 
盗聴協力を拒否して検察と軋轢
カカオトーク=資料写真 //ハンギョレ新聞社

 イ・ソクウ前カカオ代表(50)が、カカオグループ利用者の間で広まった児童・青少年が登場するわいせつ情報を防がなかった疑いで起訴された。検察が同様の容疑でオンラインサービス提供業者の代表を起訴したのは今回が初めて。カカオグループやネイバーバンドのように業者が直接内容をモニタリングできない閉鎖型サービスで、こうしたわいせつ情報が流された場合、サービス業者と代表の法的責任をどこまで問えるか議論を呼びそうだ。

 水原(スウォン)地検城南(ソンナム)支庁は4日、児童・青少年性保護法違反とわいせつ物オンラインサービス提供容疑でイ・ソクウ前代表を在宅起訴したと明らかにした。イ前代表には、昨年ダウムと合併する前にカカオ代表を務めていた時期、閉鎖型サービスのカカオグループ内で児童・青少年が登場するわいせつ情報が流され、それを事前に防ぐか削除する措置をとらなかった疑いがもたれている。

 児童・青少年性保護法第17条は、オンラインサービス提供者が自ら管理する情報通信網に児童・青少年が登場するわいせつ情報を発見するため適切な措置をとるよう規定している。同法はオンラインサービス提供者にわいせつ情報の防止責任を課しているが、法人の代表まで処罰できる罰則規定はない。イ前代表に対する在宅起訴はあくまでも検察の判断によるものだ。検察は「セウォル号事件でも船舶安全法上の罰則規定はないが代表理事の責任を問う前例があった。わいせつ情報の流布行為でもオンラインサービス業者の代表に罪を問える」と明らかにした。

 イ前代表は今回の事件に関連し、昨年夏から12月まで警察に3回、今年9月には検察に出頭して調査を受けている。イ前代表の起訴事実が知られた4日、カカオは直ちに報道資料を出し「わいせつ情報の流布に関連し前代表理事個人を起訴するのは異例だ。会社次元の法的対応を通じ無罪判決を勝ち取るため最善を尽くす」と明らかにした。

 カカオグループはカカオが提供する閉鎖型社会連結網サービス。カカオは「わいせつ情報の拡散を防ぐため禁止ワードの設定と利用者申告制などあらゆる技術的措置をしている。政府の明確なガイドラインもない状態でカカオグループを直接モニタリングすれば、利用者の私生活を侵害する」と説明する。イ前代表は昨年10月、ダウムとカカオが合併して「ダウムカカオ」が発足した後も、チェ・セフン代表とともに共同代表を務め、今年9月に退任した。合併直後、カカオトーク盗聴問題が問題になるとイ前代表は記者会見を開き「これ以上盗聴令状に協力しない」と発表して検察と対立した。6月には国税庁調査4局がカカオに対する税務調査を始め、先月は検察がカカオ創業者のキム・ボムス議長の賭博説で内密調査に入ったと伝えられた。

イム・ジソン記者、城南/キム・キソン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-11-04 22:12

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/716009.html 訳Y.B

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