19日行われたカナダ総選挙で米国ロッキードマーティン社が製作した次世代戦闘機F-35の購入計画を廃棄する公約を掲げた自由党が圧勝した。F-35戦闘機の共同開発国カナダが今後購入を取り消す場合、韓国のF-35買上価格も上がるものと見られる。
カナダ公営放送CBCは20日の開票結果、ジャスティン・トルドー代表(44)率いる中道左派指向の自由党が執権保守党を抑え、10年ぶりに政権交替に成功したと報じた。自由党は全下院選挙区338カ所のうち184議席を奪い、単独過半議席(54.4%)を占めた。トルドー代表は新たに開院する下院で次期首相に就任する。
トルドー首相当選者と自由党が執権する場合はF-35購入計画を廃棄するという方針が明らかにされており、今後のカナダの動きが注目される。トルドー代表は先月20日の演説で、莫大な費用が必要となるF-35購入計画を廃棄し、他の機種選択で節減される予算を海軍力強化に投資すると明らかにしている。
カナダはF-35共同開発8カ国に含まれる国で、カナダがF-35購入計画を取り消す場合、ロッキードマーティンのF-35販売計画にも支障がでるものと予想される。カナダは1997年にF-35開発プログラムに参加し、現在、カナダの33社がロッキードマーティンに部品を納品している。
当初、カナダ政府は2010年にこの戦闘機65機を90億ドルで購入するという計画を発表した。しかし戦闘機の開発・生産が遅れて費用が急増し、野党が正確な購入費用を明らかにするよう求めてから問題がこじれだした。政府が独立的な機関に費用算出を依頼した結果、F-35の維持・管理費用まで含めると、30年間に448億ドルを必要とする結論が出された。野党の反発が強まり、カナダ政府は2012年末に購入計画を保留した。現カナダ政府は今回の総選挙で勝利すればF-35を再推進する意向だった。
ロッキードマーティンのF-35販売は米国の対外軍事販売(FMS)方式で進められる。戦闘機の販売機数が多ければ多いほど単位生産単価は減少するが、販売機数が少なければ反対の状況が広がる。ロッキードマーティンは3000機余りを販売する計画をたてているが、それに大きく及ばないとする予想が専門家たちの間でされていた。韓国は2018年からこの戦闘機40機を購入する契約を締結した状態だ。
韓国語原文入力:2015-10-20 22:00